初めての....③
謝ろう...でも謝って..どうなるんだ?
俺は1人部屋で自問自答を繰り返してた
本当は花音を探しに行くべきと思いながらも
体が動かなかったからだ
追いかけて...どうしたらいいんだ?
花音は誰も気になる人はいないと言ってたけど
魅力あるか無いか聞いてきたって..
それ誰かに異性として見られたいってことじゃんかよ...
コンコンコン
「海斗いるかい?」
「父さん?」
なんで父さんが?
俺は訳が分からず扉を開けた
父さんは部屋に入って部屋の様子を確認した後どこか安心した顔をしていた
「どうしたの父さん?今色々考え事してて用が無いなら...」
「花音ちゃんと何があったんだい?」
「なんでそれを!?」
「今母さんが花音ちゃんに事情聞いてるよ父さん達が戻ってきたらあの子ロビーのソファで泣いてたんだよ」
「...」
「海斗怒らないから何があったのか話してくれないか?」
「...わかった」
俺は父さんに何があったか話した
俺が露天風呂に入ってたら花音が話がしたいと
花音が俺に魅力無いか聞いてきた事
それに対して俺はなんでそれを聞くのか疑問に思った事
そこから感情的になって喧嘩したと
「なるほどね...1つ良いかな?」
「何父さん?」
全てを聞いて父さんは少し考えたあと俺に質問をしてきた
「なんで海斗は他の誰かをって思ったんだい?」
「それは..」
「普通付き合ってるなら彼女からそんな事聞かれてもそんなこと考えないだろ?でも海斗は考えてしまったそれはどうしてなんだい?」
「普通なら...」
俺はその後の言葉が出てこなかった
だって俺達は普通の関係じゃない....
「それともそう考えてしまう何かがあるのか?」
「...」
俺は父さんに話すべきかすごく悩んだ...
話したらきっと答えはすぐ出てくるんだと思う...
でも事実を知った父さんはどう思うんだろ...
「まぁ余程の事が無いと驚かないから言ってごらん?
こう見えても海斗ぐらいの歳の時にはそりゃ色々あって余程の事が無いと驚かないから」
「...仮なんだ..」
「仮?」
「花音の提案で...俺と花音は契約してるんだよ...その恋人の」
「恋人として契約...」
父さんはそれを聞くと何か考え出していた
暫くしたらふと...
「誰の入れ知恵なんだ?...それとも...」
「どうかしたの?」
「あぁ...なんでもないそれにしても契約とはまた回りくどい事を考えたもんだ...何時までとか期間決まってるのかい?」
「え?..うん夏休み前日が一旦期間になってる」
「なるほどなるほど...確かにそれぐらいの時期に一旦区切るのは良いかもな...あはは」
父さんは何が可笑しかったのかそう言うと笑いだした
俺はなんで真剣に話してるのに笑い出す父さんに怒りすら覚えた
「父さん!人が真剣に悩んでるのになんで笑うんだよ!」
「わるいわるい...まぁそこまで気にしなくてもいいと思うぞ?」
「え?」
「それより海斗父さんは海斗が花音ちゃんにちゃんと気持ちを伝えてるのかが心配だが?」
「言えるわけないじゃん...」
「女性ってのは時に態度で時に言葉で伝えないと分かってくれないんだよ」
「父さんが言うとめっちゃ重く感じるんだが...」
「まぁ実際それをしてるからね」
「...頑張ってみるよ...」
「頑張るということは好きなんだね?花音ちゃんの事」
「好きだよ?じゃないとこんな事になってないし」
「なら問題ないね頑張れよ海斗」
「わかってる...ところでなんで俺が契約って話した時笑ったんだよ?」
「あぁ~ちょっと色々懐かしく思っただけだよ」
「懐かしく?」
「まぁ時期が来たら話してあげるよ父さん達の事も」
「よく分からないけど、わかった」
花音に謝ってちゃんと伝えようそう思ったら花音に会いたくなったけど...
今母さんと話してるみたいだし...後で話すか...
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( ˊᵕˋ ;)




