03 ナスは英語でegg plant
二月の上旬
小さな農園佐伯ファームに彼らの王国はある。
ナァス、ナァスとナス達の喋る声が聞こえる。
良く耳を傾けないとと聞こえない小さな声で、今日も彼らは愉快にお喋りを始める──
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「僕らは英語でegg plant(卵 植物)だって聞いたよ!」
「......僕らは卵型じゃなくね?」
「まだ種だからな......」
「まあ、アメリカのナスは丸いからじゃない?」
「だとしても、アメリカのも紫。卵とは色が違うけぇ!」
「そして僕たちも育ったら紫や!」
「例えるなら紫の美しい宝石アメジストとかにして欲しいわ」
「それなァス!」
「でも、最近は白ナスって言うのもあるし」
「「「マジか......」」」
白ナスは文字通り真っ白なナス。別名タマゴナス。
「じゃあ、egg plantで良いね......」
「タマゴって名前のあるならegg plantが最適やん......」
「ねえねえ」
「なになに?」
「ナスナス?」
「......僕ら野菜じゃなくね?」
「「野菜だよ!」」
「でも佐伯ファームって果物たくさん作ってるじゃん」
「......まあね」
「佐伯さん、リンゴ好きだからね......」
佐伯さんは佐伯ファーム経営している農家さんだ。その上ナス王国国王と、ナス達が勝手に称えている人である。
佐伯さんはリンゴ好きなので、沢山育てているのだ。
リンゴ以外にも、ナスの連作障害を起こさないよう、輪作をするために他にも野菜も育てている。
「説明しよう!
輪作とは、ナスが引き起こす連作障害を起こさない為の栽培方法だ!連作障害になると収穫数が減ったり、病気に成りやすくなってしまうだから輪作をする!」
「き、貴様はジーニナァス......」
「ほ、ほぼ完璧な説明だぜ」
「ナァァァァァァァァァアアアアス!!」
ジーニナァスは天才なナスのことだ。
※ジーニアス(英語)→天才(日本語)
「そういえば、英語でegg plantだって誰に聞いたの?」
「それはね!長老!!」
「「「「長老??」」」」
皆がひどく驚いた。
......今日もナス王国は平和だ。
白ナスは本当にビックリするくらい白一色です。タマゴみたいです。
後、卵型ナスや長卵型ナス等、普通に形が卵型のもちゃんとあります!
次回、長老編......
トピック
・アメリカにもナスがある
・ナスは英語でegg plant
・ナスは連作障害を起こす
・ナスには沢山の種類がある
↓ガチの説明なので、野菜が好きな人だけ!!
輪作とは:
畑を4~5に分割して、毎年異なる場所で連作障害のおこる4~5種類の野菜達を[輪のように回して作るので→輪作]育て、数年ほど同じ場所で同じ野菜を作らないことによってその場所の土を休ませ、連作障害が起こりづらくさせる農法。
連作障害対策の一例として輪作を取り上げましたが、化学肥料をつかう、接ぎ木をする、休作をする等他にも様々な方法があるそうです。