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【第二章】第二十部分

それから一週間が経過した。生徒会室では、H前が吉宗の前に立って、口をへの字にしている。

「上様、新たなお触れは全部失敗しちゃったよ~。」

吉宗は眉毛を逆への字にして不機嫌そうである。

「うまくいかなかったのは事実。でも新田開発に関しては、おたすけえのせいだわね。」

「うっ。絶句~。」

新田開発は、御台から女子を遠ざけるため、女子同士の交際を推進し、男女交際を削減することが目的であっが、H前がたくさんの女子を狙って絡んでいき、その都度『ゴメンナサイ』を喰らった。結果的に、女子同士の交際は元来のゆり族に限定されたままとなり、新田開発はH前により自滅した。

「ほら、おたすけえのせいじゃない。」

「それは果実をえられなかったから反省してるけど~。」

「果実って何よ。失敗は失敗よ。」

「でもほかのは違うよ~。それこそ、また上様が渡心君にネタバレしちゃったんじゃないの~?」

「そんなことはないわ。今回のアタシは無罪放免よ。第一、最近布切れ王子とは言葉をかわしたことすらないわ。布切れ王子の取り巻きが異常な数になってるからよ。」

「へぇ~?そんなことがあったとは意外~。モミモミ。」

「って、おたすけえがアタシと布切れ王子の間に割って入ってきて、さらにアタシにセクハラしてるからじゃないの、今みたいに!」

「あら、これは失礼したよ~。だってこうしてないと、落ち着かないから~。」

「やめなさいよ!布切れ王子からは、アタシがゆりじゃないかと疑いをかけられてるかもしれないんだから。」

「とにかく足し高の制については、あたしが調べたところではこんなところだったよ~。せっかく男女交際止めたら学食の食券を1か月分あげるとしてたんだけど~。」

「1か月分ってそもそもセコく、いや、倹約し過ぎじゃないの?」

「全校生徒がターゲットなんだから、それ以上の提供は大盤振る舞いになっちゃうよ~。

それもそうだわね。」

「それでも食券には魅力があったはずなんだけど、食券1か月分の価値を大幅に低下させた輩がいるんだよ~。」

「どういうことなの?」

「誰かがスイーツ食べ放題クーポンを配信して、そちらに客、いや生徒を取られたんだよ~。」

「なんですって?どこの誰なのよ、そんなことをしたのは。見つけたら晒し首にしてから、百たたき、石抱き、磔の順番で炒めてあげるわ。」

「上様、晒し首にした段階で、以後の体のない罪人への刑罰は執行不能だよ~。でも首を痛めつけるのでなく、フライパンで炒めるのは、グロくて美味しそう~。」

「ワケのわからないツッコミ禁止よ!」


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