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君と10個の約束  作者: 翠音
6/13

約束5個目

⑤ありのままの自分で居てください。




「好きなタイプ……?んー優しい人かな!」


ある日、席替えで、夏希と席が近くなり、自席からでも夏希の話し声が聞こえるようになった。

夏希を取り囲む女子何人かが話し、夏希の言う番、ということで寝たふりをしながら耳を傾けていると、そう言っていた。


「優しい……人」


騒がしい教室にかき消されるように呟いた言葉は夏希には届いていない。



そしてその日の夜、俺の両親は海外旅行ということで家にいないので、夏希の家に行って食べることになっていた。


「生春巻き食べる?」


「うん……!」


好物を作ってくれるという嬉しさを心の中で持ちながら昼間の言葉を思い出す。


『優しい人かな!』


優しい…人、ってなんだ。

こういう時に手伝いができる奴?


「あれ、海音どうしたの?つまみ食いは駄目だぞ~」


料理をしている夏希の隣に立つと不思議な表情をしてくる。


「……手伝う」


「……!海音が優しい、明日雪降る!」


「痛い、い"た"い"」


少しイラついたので頭をぐりぐりやると、大分痛がりこれ以上やると可哀想なので止めると


「う"~海音容赦ない……もしかして、私が昼間優しい人がタイプって言ってたから?いや、海音寝てたし聞いてないよ、ね……?」


俺は図星で何も言えなくなり、タイプのまんまになろうとしてこれじゃ好意がバレてしまうことに恥ずかしくなって顔が熱くなっていくのが分かった。


「えええっと、海音はそのままの方が私は好きだから!」


夏希は慌ててそう言うので、次の日からはいつも通りにした。

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