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君と10個の約束  作者: 翠音
4/13

約束3個目

③夢ができたら、声に出してみて。きっと叶うから。私も聞こえるかもしれないし。



中学1年生のある日の帰り道。


「私ね、歌手になるのが夢なの」


夏希は突然そう言った。

今日授業で夢の話をしたわけじゃない。


「ふーん」


「ふーんって何!?なんかこう…もう少し言ってくれると思ったのに」


「別に、夏希ならなれるでしょ」


歌上手いし、と付け足して言う。

そう、夏希はカラオケで95点以上を出す程歌が上手い。


「それしか海音って言わないけど、一番その言葉が安心して、頑張れる……かも」


にっこりと笑顔でそう言い、俺は恥ずかしくなってそっぽを向いた。



その話をしてから2ヶ月後


「CD…?」


「そう、作詞作曲歌私!あげる、海音だけに」


作詞作曲と歌を担当したらしい夏希の世界に一つだけのCDを手渡され、驚きつつもその日の夜にイヤホンで聴くと、


「……!これ、」


翌日、夏希に言うと、


「あ、分かった?海音に向けて歌った歌なんだ」


下手くそでごめんね、と言う夏希。

下手くそなんて全く思わなかったし、なにより、


「……ありがとう、大事にする」


すごく嬉しかった。


「うん、そうしてくれると有難い。私が歌手になって有名人になったらそれめっちゃ貴重な物になるからね!」


なんていつもの夏希らしい言葉で笑っていた。



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