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君と10個の約束  作者: 翠音
3/13

約束2個目

②女子にも優しくね。



あれは…小学4年生ぐらいの時。


昼休み、サッカーしようと他の男子に誘われ、サッカーの得意な夏希も連れてこようと思い、探していると


「夏希ちゃんっていつも男子と遊んでばっかりだよね」


「海音くんにベッタリだし。海音くんが可哀想」


パシっ



「この度は本当に申し訳ございませんでした」


気づいたら、学校の会議室で隣で母が謝っていた。

手は少し赤くなっていて、自分が叩いたことを思い出した。

顔を上げて目の前を見ると、頬に湿布を貼った女子が居た。

俺はきっとこの子を叩いたんだろう、そうすぐに分かった。


「ほら、海音も謝りなさい」


「……ごめんなさい」


言葉ではこう言ったものの、悪口を言っていた奴を駄目だと分からせるためにしたのに、なんで俺が謝らなきゃいけないんだろう。

その時は、疑問しかなかった。


その日の学校の帰り道


「海音、そういう時は、叩くんじゃなくて口で言うんだよ。あんたが苦手な分類だけど」


でも、と夏希は言い、


「私のために叩いてくれたんでしょ?ありがとう」


そう言って夏希は俺の頭を撫でてきた。

その温もりは、家族とは違う、夏希だけの温もり。


「泣かないの!」


弟扱いされたこととかもどうでも良くて、一番わかって欲しい人にを分かってもらえて、俺は安堵の涙を流した。

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