サンスター島の戦い2
さてと、これどうすればいいの。海には、十五隻の船がこの島に向けて前進してきている。こんな月のきれいな夜は月をみながらお茶でも飲みたいものだ。まあ元の世界でもそんなことしたことないけど。
完全にノリでドレイクチューンって叫んだけどどうなんのかな今のところなんも異常はないような気がするけど。
「荒川君、どうしたんですかその恰好」「馬子にも衣装じゃな」と二人が俺に言った。
恰好?何のことだ?俺は普通に学ランにあのへんなマントしかきてないけど。その学ランにマントの恰好が変だって言うならまだわかるけど、今更いわなくてもよくね。普通に傷つくよ。
ツユハちゃんにバカにされ俺はその場でうなだれることになったわけだがここで俺は水面に映る自分の姿をみて驚愕した。そこにはさっきまでの学ランにマント姿の変な恰好の俺ではなく全身を真っ黒な鎧が覆っている。隆の鎧のような高級感はなく俺のは中々中古感がある。例えるなら俺の鎧は革製のもので隆のは西洋のプレートア―マーのようなものである。
それに隆のはワイバーンの鱗が使われてるとかいってたわりに鉄のような質感と見た目だったけど、俺のはなんかトカゲの鱗みたいな質感だし。
しかし最も俺が驚いているのはこの鎧は全身に装備されているわけだけどつけている俺にまったく装着感がなく頭に関しては見るからに重そうな兜を被っているはずなのに全く重さを感じない。
「どうだ主、俺の鎧は?」とクレイの声がどこからか聞こえてくる。まあクレイの仕業というか力なのはわかってたけど、だがそのクレイの姿が見えない。
「どこにいるんだ?クレイ」するとまたどこからともなく「すぐ近くにいるじゃねーか主ここだよここ」近くにいるのはなんとなくわかるが姿がみえない。
「姿を見せろよ」今こいつとかくれんぼをしている余裕は俺にはない。
うーんとまたクレイがうなり「それはむりな話だな。なんたって俺はいま主の鎧になっちまってるからな。」
だよなーだってこの鎧明らかに普通の鎧じゃないし、質感トカゲの鱗だし。極めつけはこの兜。ドラゴンの角みたいなの兜のてっぺんから2本でてるし。
とりあえず二人に説明するかな。俺は体を起こし二人の方を向き直し「どうやら、この鎧はクレイの作ったものらしい。」と加えて俺の趣味じゃないよと伝えた。それ以外のことは俺もよく分かっていないのが真実だけど。
「かっこいいですね~ええっとなんかカラスみたいで」「うむ、冥界の悪魔みたいで良いではないか。貴様には勿体ない」どっちもほめてないよな。別にそんな悪くないと思うけど、むしろかっこいい。
そんなやり取りをしている感にも船はどんどんこの島に近づいてきている。「よし、とりあえず作戦会議でもしようか」と俺は提案すると「はい」「うむ」と二人が答え俺たちは作戦会議を始めた。
まず、おれのこの鎧についてクレイに聞くことにした。「クレイ、この鎧ってなんか特殊な能力とかあるのか?」するとクレイは、よくぞ聞いてくれたと言うようなリアクションをして、「おう、おれの鎧は基本的に物理攻撃はきかない」やっぱそういう力なのか。チートかよ。
だがとクレイは付け加えた。
「物理攻撃はきかねーが、水属性の魔法と氷属性の魔法は苦手だ。あと物理攻撃にも例外があってだな、、、」と最後だけ言葉を濁すようにして言おうとしない。
「物理攻撃の例外ってなんだよ?きになるじゃないか」うーんと唸って答えようとしない。
「もしかして、ワイバーンの槍の攻撃は物理攻撃でもダメージを受けるっていうのか?」閻魔の言っていたことと村長がワイバーンの名前を出したとき食い入るように聞いていたのを思い出してもしかしてと思って聞いたのだが図星のようだ。
レイクは慌てて「違う少しチクッとするだけだ」ワイバーンとクレイの間には因縁のようなものでもあるのかな。
「それで、防御のことはわかったけどなんか攻撃手段はないのか。剣とか斧とか出せないのか?」と聞くと「もちろん、あるぜ。炎纏う伝説の剣。その名も________ドレイクソードだ______」
ふーん、溜めたわりにそのままの名前じゃないか。ファイヤードレイクの鱗からできてるからドレイクだろ。
まあこれでなんとか戦えそうだな。「じゃあツユハちゃんの魔法の中でなんか攻撃に使えそうなやつあった?」戦力の確認を俺は進めていく。
「うーん、そうですねー結構いろいろありますよ。例えば水を操る水流魔法とか回復魔法とか」さすがだな。攻撃と回復両方できるなんて、やっぱ魔女っ娘さいこー。
あとは、暴力中学生のマコだけなんだがマコはとくに閻魔というか兄になにも特別な武器や防具はもらってないはずだけど戦えるのか?いやでも一人だけ人間じゃなくて冥界人だもんなたぶん大丈夫だろ。
「マコの武器はその刀だけか?」おれが一回切られそうになった刀を見て聞いた。
「そうじゃ。この刀さえあればあんな人間の操る船ごとき一刀両断じゃ。」と自信満々に答えてくれた。
そんな危ないものを俺に向けやがったのかこの暴力少女は。
さて、これでなんとなく戦うための作戦が立てられそうだな。
「作戦っていうほどのものじゃないけど俺とマコが前衛でツユハちゃんは後衛で俺とマコのサポートをしてくれ。」俺がゲームで得た知識をフル活用して満足しているとマコが「わらわときさまがあの船に直接攻撃を加えるのか?」と聞いてきた。
俺はもちろんと答えるとマコは少し不機嫌そうな顔して「きさまは、どうか知らんがわらわは空を飛ぶことができない」顔を真っ赤にして怒っている。多分だが下等な人間の俺が飛べてマコが飛べないというのが気に食わないのだろう。
そもそもおれも飛べるかわからない。「主は飛べるぜ」とまた頭の中に声が響いた。あのマントが空飛ぶ力持ってんだろうな。
完全に飛べる前提で考えていた俺の作戦が破綻したと思ったときツユハちゃんが「それならわたしのフライング・ウェアを使えば大丈夫ですよね?」そうだ。その手があった。あの風の魔法があれば問題ない。
「よし、それで行こう。」ツユハちゃんのおかげで一瞬で問題は解決し俺たちはとうとう船の撃退をすることになった。
「最後に作戦の確認だけど俺たちが空を飛んで敵の船に近づいたらツユハちゃんは水流魔法を使って敵の船を攪乱してくれ。」と作戦を簡単に伝えた。ツユハちゃんは「わかりました」と答えた。
「じゃあ行こうか」俺は二人に声をかけた。そして「フライング・ウェア」とツユハちゃんがマコに魔法をかけると同時に俺は強く地面をけって飛び上がった。