サンスター島の戦い1
なんでこうなった。意味わかんねーぞ。
結局クレイが暴れたせいで森は半壊、襲ってきた船は一隻は沈めたらしいがどちらの帝国の船なのか結局分からなかった。
普通島の森半壊させたら住民からの苦情とかがいっぱいきて島から追い出されるものだと思ってたけどなんでこうなった。
「さあさあ、これは今朝島の漁師が獲ってきたばかりのスターフィッシュという魚でしてとても脂がのっていて美味ですよ」と宿がなかった街の町長のおっさんが言っている。
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「んで、これどうすんだよ?」焼野原になってしまっている森を見ながら俺はクレイに聞いた。火事だけならまだしも俺の目の前には大きなクレーターのようなものができている。
「うーん、おれには直せないな。俺はどっちかっていうと壊す専門だから。」やっぱり使えねーな、このドラゴン。俺はこういう時にいつも助けてくれるツユハちゃんのほうを見て見たが
彼女は俯いたまま俺のほうをみようとしない。たぶんいくらツユハちゃんの魔法と言っても何でもできるわけではないということだろう。
さすがにこのままにしておくわけにはいかないしそもそも俺たちはこの島から逃げることができないのだ。やっぱこの世界でも逮捕とかあんのかな。
逮捕だけは勘弁してほしいなとかんがえているといきなりザザザッと言う草を踏みしめる音が俺たちの後ろのほうからしてきた。「誰じゃ。」と音がすると同時にマコが刀に手をかけ言った。すると木の間から白髪の生えた老人と茶髪の若い男が顔を出した。
「私たちはここのすぐ近くにある村シーサイド村のものです。」と白髪交じりの老人は焦る様子もなく答えた。
おそらくだけど敵ではないみたいだ、敵だったらマコが刀に手をかけた時点で俺たちは捕まっているだろう。シーサイド村か、さっき俺たちが情報集めにいった街だな。
「それで、あなたたちはここで一体なにを?昨日この島が襲撃を受けたことはもちろん知ってますよね?」一番聞かれたくないこと聞かれたな。ここで俺が変なこと言ったら即逮捕からの死刑だろう、それだけは避けないと。
「えっと、俺たちは今旅をしていまして、それでたまたまこの島に来たところでして」我ながら怪しすぎる回答だということはわかっているが普通に起こったことを話しても確実に信用されないだろう。
「ほう、旅の方でしたか、それにしてもよくこんな辺境の島までいらっしゃいましたね。それでこの森の状態とこの大きな穴は一体?」完全に怪しまれてるな。
しびれを切らしたのか老人の横にいた若い男が大きな声を出して言った。
「俺たちが聞きたいのはあんたらが帝国の人間なのかどうかってことなんだよ」すげー怖い顔してんなまるで般若だ。
「いや、俺たちは帝国の人間ではありません。昨日浜辺で野宿していまして、砲撃の音で目を覚まし村に逃げようとしている最中ここで気を失ってしまって。」これで大丈夫かな。
ふんと鼻を鳴らし若い男は続けた「気を失ったか。じゃあお前らはなんで生きている。森の状態から見ても意識を失えば完全に焼け死んでいるはずだ。」まあそうなるよな。
「それは」と言葉に詰まると老人が「それは、きっとドラゴンの力じゃろう。」「えっ」いまあの爺さんドラゴンって言ったか、ばれてんのか。
「それは、島の伝説の話ですよね?」と呆れたような声をだす若い男に対して老人は至ってまじめそうだった。
「だが昨日の夜この世の生物のものとは思えない雄叫びを聞いたと言うものもおる、それに西の帝国でもワイバーンが出たとも言われておるしな。」
「なに、ワイバーンだって」といきなり会話に割って入ってくるやつがいた。
「なんだ、その得体のしれない生き物は?」と若い男がクレイを見て言った。こいつ今までどこに居やがった。しかも出てくるタイミングおかしいだろう。
「えっとこれは_____俺の名前は________おいやめろ___________ファイヤードレイクのクレイだ______あーあ言いやがった。」
「ファイヤードレイクだとお前がか笑わせるなファイヤードレイクはこの島を守っているといわれる伝説のドラゴンだぞ。お前のようなチビではない。」よかった信じられなかった。
「なんだと、この人間め言わせておけば」おいおいやめろよなんもするなよ。
クレイは今にも火を吐き出しそうだ。でもこの小さい体で火なんて出せんのかな。
「では、君がが帝国の船を追い払ったのかい?」と老人は聞いた。ああそうだぜとクレイは答え、老人は嬉しそうに笑いとりあえず村に案内しましょうと言った。
「こんな得体の知れないやつらを村に入れるんですか?」と若い男のほうは不満そうだが老人が大丈夫じゃと諭すと彼はしぶしぶ納得した様子だった。
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そのあといろいろあって今はさっきの老人村長のグリードさんの家で晩飯をごちそうになってるわけだ。
「それでグリードさんいろいろお聞きしたいことがあるんですけどいいですか?」とりあえずはこの村の伝説のことやワイバーンについてなど聞きたいことは山ほどある。
「そうですね、ではなにから話しましょうか」俺はとりあえず島の伝説について聞くことにした。
「この島には昔から伝わる古い言い伝えがありましてそれが伝説のドラゴンファイヤードレイクについてです。この島に災いが訪れるとき、勇者があらわれファイヤードレイクの封印をとき災いの元を断ち切るというね」
なるほど、この島ではファイヤードレイクは守り神ような扱いのわけか。てかおれ勇者って扱いなのか。
「つぎは、ワイバーンについてだね、でもワイバーンについては噂話のようなものだけど西の大帝国_________ブルーサークル_____のはずれの町でワイバ―ンの目撃情報があってね。」
「この世界にはワイバーンとファイヤードレイクのほかにもドラゴンはいるんですか?」敵にもこんな厄介なドラゴンいたらもう降参するレベルだぞ。
う~んと言ってから彼は答えた。「ドラゴンはこの二体のほかにも数種確認されているが、どれも不確かなものばかりだよ。ドラゴンのほかにも不死鳥の伝説なんかもあるらしいけど、どれも噂のレベルだね」
明らかに俺が生きていた世界とは違うようだな。俺らの世界ではドラゴンや不死鳥なんかは完全に架空の伝説の生物であるというのが常識だったわけだけど、この世界ではこういう生き物はふつーにいるらしい。
「あの、魔法とかって珍しいんですか?」と恐る恐るツユハちゃんが聞いた。
「そうですね、魔法を使う小人族は珍しいですね。本来の魔法はエルフ族の使うものですからね。我々のような小人族はほとんど使えませんね、まず私たちは体内で魔力の生成ができないですからね。」
へえ~魔法ってそういうものなのか。なんか誰でも呪文唱えたら使えるもんかと思ったけど、その辺は昔やったRPGのゲームと一緒でMP制なのかな。てか俺ら小人族なんだ。
「そうなんですか。」と彼女は笑ってまた食事をとり始めた。そのあともいろいろ質問をしてそれに答えてもらうという時間が続き気が付くと飯きれいに片付き腹も満腹になっていた。
さてと腹は膨れたけどこれからどうするか。とりあえず俺の中では西の帝国を目指そうと勝手に決めていた。ワイバーンといえば隆の鎧に使われたドラゴンのことだ。もしかしたらレイクのように鎧に封印されていたドラゴンを隆が解除したのかもしれないしな。
まあでもこの島を出るのはまだまだ先になりそうだな。と考えていると村長の家のドアが力強く開けられそれと同時に「大変だ。また昨日のやつらが攻めてきたぞ」とさっきの若い男が言った。
村長はわかったと答えすぐに村の住人を山の上に避難させろと指示を出した。そしてそのあとに俺たちに近寄り「ドラゴンの力を貸してはいただけないだろうか」という。
えっ待てよ戦闘経験ゼロの俺たちが最前線に立つってことかよ。おかしいだろう、断ろうと思っていると、またどこから現れたのか知らないがクレイが「おう、任せろ」と答えた。
ありがとうございますと村長がいいお礼はしっかりさせていただきますのでといって村のやつらと逃げて行った。ふざけんなよ、おれより強そうな腕に鱗あるやつとか逃げててるのになんで俺たちだけ戦わなくちゃいけないんだよ。
でもとりあえずお礼に期待して頑張るか。我ながら切り替えの早さに驚いた。たぶんこういう事態に少なからず慣れてきたのだろう。「よし、とりあえず浜辺に行こう」「はい」「うむ」「おれに任せけ」と二人と一匹の賛同を得られたおれは走り出した。
なんか最近命の危険めっちゃ感じるわ。いつか死にそうだなほんと。
浜辺につくと昨日の三隻の五倍くらいの船が海岸に並んでいる。あ、死んだわ。
「主頼むぜ」とクレイがいうので俺は仕方なく俺はあの言葉を口にする。
「ドレイクチューン」また眩い光が俺を包んだ。