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 今の状況が全く読めない。俺は旧時代の遺物である人間が運転するトラックに轢かれて死んだはずなのに、てか未だにじられない2040年現在車は電気自動車が主流だし、



運転も基本的にはオートドライブシステムが導入されて基本的に運転手というものはなくなった。だが例外もありトラックやバスなどは数こそ少ないが全自動ではない車もある。



そんな中それに轢かれた俺はある意味ラッキーなのかもな。「はっはっははっ」ととりあえず笑ってみるが結局死んだらなんの意味もないわけダッッ「パシッ」



今度は頭を叩かれた。「おい人間話を聞いておるのか」と目の前の少女がいう。あはは完全に忘れてたわとは言えず「一応聞いてるよ。だから叩くのはやめようか?」



またできるかぎり満面の作り笑顔を作って少女に言うと「だーかーらーわらわを子供扱いするなに人間」と今度は刀を抜こうとするので「わかりました。とりあえずお名前を教えてください」



すると少女は少し期限を直し歩き出した。俺はついていくためにここでようやく体を起こすわけだがそこで目に入った光景に驚いた。




 俺は見知らぬ部屋にいるわけだが、その部屋が無駄に広く、床にはいかにも高そうな赤絨毯が部屋の床一面に敷かれている。そして部屋の奥にこれもやたらでかい机と椅子のセットがあった。




壁とかに絵とかあればどっかの城みたいでかっこいいいのにと考えていると、少女は俺のかなり前を歩いていたので俺は少し早足でついていくことにした。遅くなるとまた鉄拳制裁だしな。



とりあえず追いついた俺は「俺って死んだんですよね?冥界の王の娘さん」今度はなるべく丁寧にきいてみた。叩かれたくないからね。




しかし少女は足も止めないし、なにも答えない。おかしいな聞こえてなかったのかなとおもいもう一度「俺って死んだんですよね?冥界の王の子さん」とまた丁寧にきいてみた。




今度は「だまってついて来ることはできないのか人間」と立ち止まったが、振り返らずにいった。そして続けて「わらわの名はマコじゃ」と小さな声で言った。




あまりの小ささに聞き取れなかった俺は「えっ?なにか言いましたか冥界の王の娘さん」聞いてしまった。




「だから、わらわの名前は、マコじゃと言っておるのだこのダメ人間め~~~~」今度は振り向き顔を真っ赤にして刀に手をかけた。




俺は、すぐさま「すいません、マコちゃん、あ、え、えっとマコさん、」と言いなおした。



「マコ様であろう。人間。こう見えてもわらわは貴様の数倍生きておる。」



俺は「数倍?はははははははっどう見ても中学生じゃないかうそはダメだよ、マコちゃん」と腹を抱えて笑っていると、


「きさまぁ~そんなに地獄に行きたいらしいな」と真っ赤な顔をさらに赤くなり口から牙のようなものが生え額のあたりからは帽子を突き破り角が生えていた。

さっきまでの美少女の面影はなく完全な鬼になっていった。


「ま、まマコ様すいません」とできる限りの声で謝ったが少女はとうとう刀を抜いた。



「もう遅いわ。死ね~人間」もう死んでるよとは言えずうわぁぁぁぁーと声をあげた。


マコが刀で襲いかかってくると同時に巨大なドアが開き「そこまでだ、マコ」という凛々しい青年の声がした。



俺は振り返って声の主の顔を見ると見知った顔だった、と言っても出会ったのは昨日。そう健だ。



「健、どうして、お前も死んだのか?」


「いや僕は死んでないよ。亮君」と彼は爽やかな笑顔で答えた。でもなぜ彼はここにしかもマコのことをしっている。



「刀をしまうんだ。マコ」と今度は少し厳しい声に変わっている、それでも悪いことをした妹を諭す兄のような口調。



「だって、この無礼者がわらわのことばかにするから」と泣きそうになりながら言った。もう角も牙もなくなっていた。



「それでもしていいこととダメなことがあるだろう。さあ、彼に謝りなさい。」と彼は続ける。



「う~~ん」とうなってから俺のほうに向き直し「ごめんなさい」と泣きながら素直に謝った。



こうなるとバツが悪いのは断然俺のほうだ。「俺のほうこそごめんな。マコ様」と訂正して謝った。



「マコでいい」と少女は言った。怒られたのが相当きいたようだ。



「わかったよ。マコと」と俺が答えると少女はニコッと笑った。うん、やっぱ美少女だ。



なんとなくいい感じになったところで俺はいきなりこの騒ぎに乱入してきて気が付いたらあの大きな椅子に座っている健に話を聞くことにした。


「健ここは一体どこなんだよ」


すると健は「ここは、死人を天国と地獄に仕分ける審判の間と呼ばれる場所さ」と爽やかに答えるが内容が全然爽やかでも穏やかでもない。



「じゃあ君は一体何者なんだ?」


「僕は本来この審判の間の番人をしている。君たちの世界で言う閻魔大王ってやつかな」とまた笑って答えるがはっきりいってまったく笑えない。



昨日会ったばかりのやつが実は閻魔大王でそしてここは天国と地獄の分かれ道だって、ふざけるなよ。と考えていると健、改め閻魔が言った。




「さっきは妹が迷惑をかけてすまなかったね。ほんとはいい子なんだけど。」



「全然大丈夫さ」と俺は答えた。



「それより、俺はこれからどうなるんだ」と一番気になることを聞いてみた。



「本当なら君を今ここで天国行きか地獄行きかを決めるんだけど君の死は完全にイレギュラーだ」と答え続けた。



「そこでだ君に新たな命を与えて今とは別の世界で活躍してもらうことにした。」



「はぁっ?いきなり、別の世界ってなんだよ?」


「簡単に言えば異世界召喚だ。好きだろうそういうの」と爽やかにいう。


確かに俺は隠れヲタクをしていてそういうのは好きだけど、アニメではこういう異世界行きはろくなことにならない。だからできることなら願い下げだ。



「断るなら地獄行きだよ荒川亮君」拒否権ねーのかよ。さすが閻魔だな。



「わかった。いくよ」



「君ならそういうと思ったよ。そうと決まれば早速準備だ。


はぁーとため息をついていると、とトントンとドアをノックする音がした。「入れ」とマコがいうとドアが開き和服をきたまた美しい角の生えた女性が両脇に人間を抱えて入ってきた。


「失礼します。連れてきました」と無機質な声で言った。



「またか~めんどいのぉ~」とマオがいうと健いや、閻魔が「そういうこと言うのはやめなさいと注意する。



そして机の前で捨てられた人間の顔をみた俺は驚いたそのうちの一人は親友の雨竜隆だったのだ。


「こいつも死んだのか?」

「そうみたいだね」閻魔が答えた。

そしてこう続けた「いいこと考えたこの二人を君のお供にしよう。」

俺はここにきて一番のため息をついた。


こいつ適当すぎだろ。

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