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西洋怪奇譚シリーズ  作者: 青之屋
◆西洋怪奇譚◆
8/9

霊視

水明は残念そうに俯き、首を振った。



「視えますが、断片的場面しか視えません。全部視えたとしても、万人に理解される理由にはなりません」

「確かに、特別な力でわかっても、信じてもらえないわな。だが、先ほどの件もあったんだ。俺はその力信じるよ。裏付けは、俺がするからヒントくれや」


水明はぱっと顔を輝かせ、何度も頷いた。


「初めて、他人にそう言われました。大抵の人は、私の能力など信じないか、きみ悪がられるかでした」

「時代がわるかったんだろうよ。俺は、神父だが科学しか信じない。だが、そういう特別な能力がいるってのも知っている」

 

 コーディアスはポケットからタバコとマッチ箱を取り出した。タバコを口にくわえ、マッチ箱からマッチを一本取り出し火をつける。

 死体を解剖したかった。コーディアスは医者の免許も持っているが、独自でやれば警察がうるさそうだ。

 毒はどうやって盛られたのだろうか? まさか、最初出された飲み物に盛るまい。そうならば、犯人は自分ですと言っているようなものだ。だが、何らかの方法ならば、犯人をこの家のものと仕向けたのならば。


「犯人は、この人の腕に針で毒を塗って刺しました。この腕を、見てください」


 右腕が青紫色に約直径5センチに腫れ、中心に針を刺した痕跡がある。

 それをじっと見つめ、コーディアスは鞄から注射器を取り出し、青紫色に腫れあがった中心に針を刺す。血を採取する。


「何をするんです?」

「血液を調べるんだよ。体内に毒があるかどうか、もっと詳しい証拠をな」

「何の毒かわかりますか?」

「予想はついている。後は、誰かどのようにだな」



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