俺Tueeeハーレムを作ろうとしたら何故か男しか寄ってこないんだけど!??????
俺はトラックに轢かれて死んだ。
気がつけば異世界。しかもチート能力持ち。
勝ち組確定。
魔王は倒した。
世界は救った。
魔王討伐パーティー、舞台は整ってる。
あとはもう——
ご褒美イベントの時間だろ?
「タクトくんすごーい!」
「かっこいいー!」
「結婚してー!」
そんな声に囲まれて、
俺Tueeeハーレムを築くはずだった。
……はずだった!
「タクト、肉はどうだ?」
振り向く。
剣士。男。
「タクト様このお酒お好きでしたよね?」
僧侶。男。
「タクト!これ新鮮で美味しいぞ!」
狩人。男。
見渡す。
男。
男。
男。
どこを見ても、野郎しかいない。
「……なんでだよ!!!」
とりあえず剣士にもらった肉をかじりながら、俺は考える。
なんでこうなった。
「タクト、これも食うか?」
「サンキュー」
……優しい。
いや違う。そうじゃない。
俺は強い。
それも、どうしようもなく強い。
どんな剣でも扱えたし、
どんな相手よりも先に斬れた。
王は言った。
「勇者のために、最高の剣を用意しよう」と。
だから俺は___
サービスエリアに売ってるドラゴンソード、あれを完全再現した。
完成した剣は——
やたらとかっこよかった。
そして、やたらと強かった。
「これは素晴らしい……!」
王も騎士も、ざわついた。
「黄金に輝く刃……!」
「竜の意匠……!」
「しかも名前が——ドラゴンソード……!」
うん、分かる。すっごいわかる。
やっぱめちゃくちゃ、かっこいいよな。
俺もそう思う。
そして気づけば、俺にはあだ名がついていた。
「ゴールドドラゴンソードマスター・タクト」
長い、長いが、語感がいい。
無駄にいい。
「ゴールドドラゴンソードマスター様!」
「握手してー!!!!」
「サインを……!」
囲まれる。
男に。
ちやほやされるのはとってもいい気分だった。
ただ、当時から少しだけ——
違和感はあった。
今思い返してみると
きゃー!とか、ない。
黄色い声、ない。
あるのは、
「かっこいい……!」
「惚れる……!」
「兄貴……!」
低音ボイスと少年の声だけだった
「…理由が全くわからん」
僧侶に貰った酒を飲みながら考える
男が寄ってくる理由はわかった。
やはりドラゴンソードは誰でも憧れる。
あのかっこよさ。何度見ても惹かれる龍の意匠。
最高の代物だ
だが何故、あんなかっこいいものを所持している俺に女の子は寄ってこないのだろうか?
謎でしょうがない。
「なーに心気くさーい顔してんのークーちゃん?」
そういえばこいつ、魔導士は
ドラゴンソードは好きじゃないと信じられないことを言い出したのを思い出した。
「お前、ドラゴンソードすきじゃねぇって言ってたよな!」
「うんいったよー。だってまほーのほーがかっこいーもん」
……それは一理ある。
無論、ドラゴンソードは最高だ。
だが魔法も、たしかにかっこいい。
だから実際俺は、魔法も極めた。
どうせなら、とことんだ。
選んだのは——闇魔法。
「深淵たる我が隣人よ、暗き漆黒に落ちる贄の魂よ——」
空気が変わる。
影が、揺れる。
「闇の世界の理に触れ、その炎を我が目の前へ——」
地面から、黒い炎が噴き上がった。
「——漆黒の炎」
静寂。
そして——
「「「うおおおおおおおお!!!!」」」
地面が震えるほどの野太い歓声だった。
「やべぇ……!」
「今の見たか……!?」
「かっこよすぎるだろ兄貴……!」
最高か????????????????????????
またサイコーなものをこの世に生み出してしまった自分の才能がこわい…!
今思い返してみるとこの時も
きゃー!とか、ない。
黄色い声、ない。
あるのは、
「深淵……!」
「兄貴……!」
「最高だ……!」
低音ボイスと少年の声だけだった
「いくら思い返してもわからん」
狩人に勧められた新鮮なユッケを食べながら考える
「……いや、マジで意味がわからん」
「なんで“これ”でモテない?」
…わからないなら聞けばいいじゃないか!
天才的発想だ
とりあえず剣士に聞くことにしよう
「タクトがモテない理由…?俺は恋愛などあまり詳しくないからよくわからんが、強いていうなら剣のフォームがぶれている時があるからじゃないか?当たるからいいとはいえやはり正しいフォームは大事だ」
フォームか…確かに俺は才能に頼りっぱなしにしてあまり意識してなかったかもしれない
「参考になったよ!ありがとう!」
お!向こうに僧侶がいる僧侶にも話を聞くことにしよう
「タクト様がモテない理由…?うーん私的にはそれほど気になるところはございませんが、強いていうなら魔法発動前の余裕ですね。魔法を発動する前に一拍置いてから発動すると余裕ができ威力が少し上がるんです。」
そんな裏技があったのか!威力が上がればかっこよさも段違いだな!
「今度試してみるよ!ありがとう!」
あそこにいるのは狩人じゃないか!たくさん客観的意見を聞くのは大事だからな!狩人にも聞いてみよう
「タクトがモテない理由…?ガッハッハ!!そんなの1つしかないだろ!それは筋肉だ!筋肉!筋肉をつけりゃ女はメロメロよ!」
筋肉!大切なものを忘れていた!筋肉があれば男らしさも段違いだな!
「ありがとう!今度よかったらいい筋トレメニュー教えてくれ!」
数日後。
俺はすべてを極めた。
剣のフォームは完璧。
一切のブレなし。
詠唱の間も完璧。
一拍置くことで、余裕と重みが増した。
そして——筋肉。
無駄のない、洗練された肉体。
「……いける」
確信した。
これはモテる。
「いくぞ」
俺は剣を構えた。
「深淵たる我が隣人よ——」
一拍、置く。
静寂。
「——《漆黒の炎》」
完璧なフォームで振り抜く。
黒炎が、美しく炸裂した。
——静寂。
そして
「「「うおおおおおおおおお!!!!!」」」
「完成度が上がってる……!」
「隙がない……!」
「抱いてくれ兄貴……!」
振り返る。
……男。
増えてる。
女の姿形もない……
「なんでだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
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