裏◆エピローグ
表の物語は、この世界は好都合に未完成。だから知りたいと言う。知を求め、淡々と知るも知れば溢れ落ちる――昨日までの本当。それがどれ程残酷でも。悪と名高い怪獣になるかも知れないとは露知れず、コハは――そして、これを見ているあなたは、開いてしまった。――禁忌を。
花が蕾に戻らないように。
散った花は枝木には戻れない――。
あたしはプロローグで何度も引き返すことを勧めたわ。この裏の話を見なければ、『コハのアロ&ピー』はハッピーエンドで終われた。もし脳内で彼女達の未来を想像するとしたら、きっと大切な人達に囲まれた幸せと地続きの温かなストーリーを想像するでしょう。物語の余韻を噛み締めることができたはず。
だけど、あなたは読んでしまった。秘密を知って崩れて壊れた。脳裏にバッドエンドがこびりついてしまった。きっと忘れたくても忘れられないものになったでしょう。そこから想像する未来はさぞかし悲哀なる話か、現実逃避的なもしもの話でしょうね。この物語の余韻は吐き出したい程にとても苦い味なはず。
あたしはプロローグで引き返すべきと伝えたはずよ。
それでも読んだのは――あなた。
この結末を選んだのは紛れもなくあなたなのよ。これがあなたの選んだ物語。
『裏:コハのアロ&ピー』これにて幕を下ろすわ。ご愛読ありがとうございました。
裏:Fin.




