プロローグ ルート探し
【アミリア・トラップ】
通称アミトラは俺が今1番ハマっている恋愛ゲームだ。
主人公とヒロインを結婚させるためにあらゆるルートを見つける、一般的な恋愛ゲームだが、このゲームはそれだけではない。途中途中に自分の感情を書くパートがあるのだが、それによっても細かくルート分岐をする。例えばヒロインが
「僕の事…覚えていますか?」
というシーンがある。普通の恋愛ゲームなら
・うん、覚えているよ
・ごめん、覚えてないんだ
くらいの選択肢しかないが、このゲームは自分でその事をかけるのだ。
プロローグや、説明書を見ていれば過去に何があったか分かる。例えば
「どこかで見た気がするけど、思い出せない」
と書くとしよう。すると
「じゃあ、僕のことを思い出せるまで帰らせません」
と返ってくる。適当に
「あ」
とか入力しても
「ちゃんと答えてくれないと怒りますよ!」
と返ってくる。このシステムがすごく好きだ。まるで現実でそうなっているかのような臨場感を味わえる。
このようにこのゲームは自分で結末を変えることが出来る。そんなゲームに俺は一晩中時間を割いていた。
「これからもよろしくお願いします!」
「……ふぅ」
俺はこのゲームを何周…いや、何百周もしている。今やっているルートは通称「正規ルート」。主人公とヒロインが付き合うルートだ。なぜこのルートをしているのかと言うと、別のルートがないかと探っているからだ。その結果正規ルートにたどり着いた。
今見つかっているルートは10種類ある。
・正規ルート(主人公とヒロインの付き合うルート)
・主人公病みルート(NTRルート)
・ヒロイン病みルート(逆NTRルート)
・真・正規ルート(主人公とヒロインが結婚するルート)
・主人公死亡ルート
・ヒロイン死亡ルート
・兄妹ルート(ゲームの最序盤で分岐)
・主人公・ヒロイン死亡ルート
・パラレルルート(別ヒロインと付き合うルート)
・モブルート(正規ルートの主人公ではないモブが主人公)
というふうに10種類のルート分岐がある。
中でも真・正規ルートは人気だが、何故かモブルートも人気だ。
とまぁこんな感じに長々と話してしまったが、それだけ俺はハマっている。
「明日も違う分岐探すか…」
俺は常日頃から新ルートを探しているが、やはりなかなか見つからない。なので今日は寝ることにした。また明日、探そう。
俺は目を閉じる。目の前のパソコンの画面がチカチカと光っていることに俺は気づかない。
・モブルートに移行しますか?
はい ←
いいえ




