二話 石
手の甲にはまっていた石は黄色く輝いていた。
噂でしか聞いたことがないが、これは防御系スキルの宝珠というものではないだろうか。
スキルの宝珠には、赤(攻撃)、緑(回復)、青(補助)、黄(防御)、の4色を基本としていて、それらが混ざりあった色など、様々な派生系があるらしい。
僕は手の甲をじっと見つめた。自分に防御系のスキルが宿ったことは分かった。
しかし、どのようなスキルなのかは、全くわからない。
ナイフを弾いたことから、「斬撃耐性」、「硬化」、「バリア」などであることが予想される。
スキルの詳細は神殿で鑑定してもらうまではわからない。
しかし、スキルは先天性のものである。生まれた後に発現するなんていうのは聞いたことがない。
あまり難しいことを考えても仕方がないので、手袋で手の甲を隠し、また明日、神殿に行こうと思った。
今日は家に帰りたくない気分だったので、近くにあった洞窟の入口付近に干し草を敷いて寝ることにした。
〜キラキラと煌く宝石がふんだんに使われた服、白いもこもこがついているマント、そして何より、背中に下げている大剣。その3つが彼の偉大さを物語っていた。彼は鞘から剣を抜き、天に掲げる。そして、なにかの掛け声と同時に、多くの人間が走り出した〜
目が覚めると雨が降っていた。心地の良い夢だったはずなのに何も覚えていない。
雨の音、風の音、虫たちの音、心臓の音、それらすべてが絶妙なハーモニーを生み出している。
自然の音のコンサートに聞き入っていた僕は、何かが森の奥の方から近づいてきていることに気付けなかった。。。




