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自殺志願者の覚醒〜底辺から始まる英雄譚〜  作者: けんぼう
キセキのはじまり
3/3

二話 石

手の甲にはまっていた石は黄色く輝いていた。

噂でしか聞いたことがないが、これは防御系スキルの宝珠というものではないだろうか。

スキルの宝珠には、赤(攻撃)、緑(回復)、青(補助)、黄(防御)、の4色を基本としていて、それらが混ざりあった色など、様々な派生系があるらしい。

僕は手の甲をじっと見つめた。自分に防御系のスキルが宿ったことは分かった。

しかし、どのようなスキルなのかは、全くわからない。

ナイフを弾いたことから、「斬撃耐性」、「硬化」、「バリア」などであることが予想される。

スキルの詳細は神殿で鑑定してもらうまではわからない。

しかし、スキルは先天性のものである。生まれた後に発現するなんていうのは聞いたことがない。

あまり難しいことを考えても仕方がないので、手袋で手の甲を隠し、また明日、神殿に行こうと思った。

今日は家に帰りたくない気分だったので、近くにあった洞窟の入口付近に干し草を敷いて寝ることにした。

〜キラキラと煌く宝石がふんだんに使われた服、白いもこもこがついているマント、そして何より、背中に下げている大剣。その3つが彼の偉大さを物語っていた。彼は鞘から剣を抜き、天に掲げる。そして、なにかの掛け声と同時に、多くの人間が走り出した〜



目が覚めると雨が降っていた。心地の良い夢だったはずなのに何も覚えていない。

雨の音、風の音、虫たちの音、心臓の音、それらすべてが絶妙なハーモニーを生み出している。

自然の音のコンサートに聞き入っていた僕は、何かが森の奥の方から近づいてきていることに気付けなかった。。。

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