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間章 他の仲間達は・・・2

そろそろ、きちんとしたペースで投稿していきたいなーと思いつつ・・・

                    君は言っていた

                     僕は思う

                 君は、なぜ先が分かるのだと

                     君は答える

                 それは、知っているからだと

                     僕は思う

                   なぜ知っているのだと

                     君は答える

                   それは、わからないと

                     僕は言う

                   君は導き手なのかと

                  君は、ただ笑うだけだった


                           ~従軍史家 ザイル ハーハニスト~



信藤さん達と別れて、すでに三日が経つ。あれから信藤さん達がどうなったかわからない。携帯などはこの世界に来た時から使えない。日数から考えれば、そろそろ出発しているかもしれないが、それを知るすべを巖真達は持たなかった。

巖真達はここまでの道のりで戦闘をしたのはたったの3回である。行動する仲間が減ったことやむやみに戦闘をしないようにしていたこともあるが、魔物の姿を見かける事が少なくなって来ているのも要因かもしれない。そのおかげで、これまでよりも疲労も少なく、移動に力を費やせているのは大きい。だが、それでも愚痴は出る。

「なんで、俺たちはあの村で休まなかったんだろうな?」

今の状況を考えると、あの村で疲れを完全に取ってから来ても良かったんじゃないかと疑問が首を傾ける。

確かに、なぜ夢は早く移動しろと言ったのだろう。それは、巖真や他の仲間も分からなかった。

「さぁな、水瀬が言っていたからだろう?今はとりあえず進むに他はないさ。休むなら次の村で思いっきり休めばいい」

もし、これで夢が何も意図していなかったら多分、この面子から酷い仕打ちを受ける事は間違いないだろう。

とくに、これと言った事もなくあれから2日。地図にやっと、村というよりは街らしきものが表示された。それを確認した巖真達は、スパートをかけるべく移動を開始した。

昼を1時間ほど過ぎたあたりで街と思っていた場所にまで来たのだが、そこは街というよりも要塞都市といった方がいいかもしれなかった。街の周りを壁が全て囲んでいるように見える。遠目にも見えていたが、あらためて近づくとその大きさが想像を越していた。壁の一部に人だかりが見えた。そこが、この街に入る為の門があるのだろう。甲冑を来た人と農民のような服を着た人達が集まっている。

「ここで呆けていても仕方ないから、とりあえずあっちへ行こう。」

巖真が指さすのは、人が集まっているところだ。そして、農民の列に紛れ込むように並ぶ。

「よし、次、次の者来い!」

甲冑を来た兵に呼ばれ、巖真達の番が来た。

「何をしにこの街へやってきた?」

「旅の途中で立ち寄っただけで、補給をしようかと思いまして」

「どこからやってきた?」

「ここから東からやってきました」

「ふむ、後ろにいる奴等も同じか?」

「はい、後ろの毛深い髭面の男までが仲間です」

そこまで、警備兵が傍に控えている文官らしき者の方を見る。そちらが頷いたのを確認してから

「通っていいぞ、街に入ったらまず髭面の男に髭を剃るように言っておけ。」

内心で苦笑しながら、巖真は

「はい、ちょっと見苦しいですし剃るように言っておきます。」と答える。

そして、後ろの皆に行くぞと声をかけ、中に入ろうとしたその時警備兵が思い出したかのように、声をかける。

「確か、東の方から来たといっていたな?」

無しん、焦りながらも声や表情に出さないように平静を偽り答える。

「はい、東の方から来ました。」

「なら、お前ら位の年齢で異国の服を着ている奴を見かけなかったか?」

「いえ、私達もそこまで村に立ち寄って来た訳ではありませんので、わかりません。何か、あったのですか?」

「いや、そろそろ『稀人』が来るらしくてな。知らないならいい。気にするな」

そう言って、手をヒラヒラさせもう用は無いとばかりに次の相手にかかっていった。

「危なかったね、巖真。そういえば、『稀人』って前の村でも言われたよね?」

と刈田が聞いてくる。信藤さん達から抜けるときに、井戸の友人という事で付いてきた女友達である。

「言われたけど、俺にはどういう意味か分からないよ。水瀬ならあるいはとは思うけど。それより、どっかに宿をとって疲れを取ろう。」

それを聞いた皆が頷く。全員とも、地面じゃない床で寝て休みたいと思っていたからだ。皆が中に入って行くのを確認しながら、巖真は

(水瀬、俺達はこれからどうなる?お前がいったように大きな都市に着いた。情報も集めようと思う。その先はどうすればいい?水瀬、俺には先が見えない。お前は今、どこにいる?まだ、『稀人』もそうだが、わからないことばかりだ)

物思いにふけっている巖真に、植田が

「巖真、置いていくぞー!」

「ああぁ。すぐ行く!」

と返事を返しておきながらも

(水瀬、お前はどこで何をしているんだ?)と投げかけていた。

先が分からない者の不安を宿しながら。


一週間くらいのペースでとは思いつつも、上げられないもどかしさ。

本当にすいません<(_ _)>

今回も、この作品を読んでくださりありがとうございます(●^o^●)

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