間章 他の仲間達は・・・・
久々の投稿になります。社会人となり、研修などがあったり慣れない環境だったりして書けませんでした。申し訳ありません<(_ _)>
夢は毎日のように魔術と武術の修行?ともいえる拷問に明け暮れていた。その間に表の世界は激動の時代へと突入しようとしていた。
夢と別れたあとの巖真達はというと、地図が導く通りに草原を進んでいた。時折、遭遇する魔物と戦闘しながらだが、確実に一歩一歩地図の示す方向へと進んでいく。隊列的には、信藤を先頭に狭川、小川がサイドを固め真ん中に女性を、そして殿は巖真と植田が固めている。前で戦闘が起こったときは植田か巖真のどちらかが救援に行く形を取っていた。植田が突如、巖真に
「なぁ、水瀬はどうしてると思う?」
「水瀬の事だから、どうせ何か変な場所で変な事でもしてるだろ」
「まー、アイツなら死ぬような事はないか。無駄に生きる知恵とか根性とかあるからなぁ」
巖真が言えてるなと答えている時の夢はと言うと、ルルゥと死闘を繰り広げていたりする。あながちこの2人の想像は当たっていた。そして、そのまま遭遇する魔物を倒しながら草原をひたすら地図が示す方向へと進み続けた。そろそろ、各自が持っている食料が乏しくなり始めた3日目の昼ごろ、戦闘でマッパーとして地図を見ていた小川が信藤にある事を報告した。
「信藤、地図に村らしきものが映っていると思うぞ」
それを聞いた信藤も自分の地図を取り出して確認する。確かにそこには、地図上では村らしき集落みたいなものが記載されていた。後ろに並ぶ仲間に向かって
「地図で村らしきものが確認できた。このまま進めば夕方にはつけるだろう。あと、少しだ!足を止めるな!!」
移動を始めた初日比べ、移動する速度が徐々に落ちてきている仲間達を鼓舞するように声を張り上げる。それを聞いた仲間達はすぐに自分の地図を確認し歓声をあげる。
(これで、なんとか気はもつだろう・・・)
この3日間、目に見えて皆の士気が下がって来ていたのを感じていた信藤は胸をなでおろした。
「村だってよー、どうする?巖真」
それを聞いた巖真は、神妙な顔をしながら周りにいる仲間に知られないように小さな声でささやく。
「水瀬が言った通りに補給だけ済ませて早めに出発しよう」
それを聞いた紫波、坂根といったメンバーも神妙に頷く。紫波がそれでも
「信藤さんには言わないの?」
「そういう訳じゃない。一応伝えるつもりだけど、まともに取り合ってもらえるかはわからない。」
沈痛な表情で答える。
なぜ、巖真達が早く移動しようかとしているには理由がある。それは、夢が別れる間際に巖真と植田に、なるべく早く移動するように伝えていた。もし、村があるようでも補給だけ済ませ、大きな街を目指せと。どんな意味で伝えたのかまでは分からなかったが、水瀬が真剣に忠告して来たのならなにか起こるかもしれないという結論になった。もし、信藤さんに認められないようなら、今いるグループだけで先に移動をするつもりである。
夕方、目標としていた村につき近くに居た住人に信藤が声をかけた。
「すいません、どこか休める所か、食料を売っている所を教えてもらいたいのですが?」
「ああぁ!?余所もんかぁ。おめぇ」
「はい、この先を行った丘の上にある洞窟から来ました。」
今まで進んできた方向を指さしながら答えた瞬間。村人の態度が一変した。
「この先の丘・・・・?ま、さか・・!!『稀人様』でございますか!!失礼しました!!!村長をすぐさま呼んできますので、少しお待ちを!!!!」
先ほどの態度とは打って変わって下手に出る村人。そして、その日は宴会が催される事になった。
ある程度の食料の補給が終わった巖真が宴会中の信藤さんに声をかけた。水瀬からtの忠告と自分達が先に行く事を告げた信藤は、ただ一言だけ巖真に言った。
「水瀬、水瀬。お前らは水瀬がいないと何も決められないのか。お前らが先に出発しようが俺達には関係も無い。もし、出ていくと言うならこれから先、何があっても俺たちはお前らを助ける事はしないからな。良く考えて出発しろよ」
それを聞いた巖真は内心で愕然としていた。元の世界では仲が良かったはずなのにこれほどまでに冷たくされると思ってもいなかった。今まで付き合ってきた経験上からここで何もいっても無駄だと判断した巖真はグループへと今言われた事をそのまま伝えた。その結果、グループ内で満場一致で先に進む事を決めた。
この時の選択が大きな分かれ道になるとは知らずに。
量が少なくてすいません。他の仲間達がどうなっていくのかを書いていくつもりです。しばらく夢サイドは休憩。
今回も読んでくださり、ありがとうございました(●^o^●)