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世界が変わる その一歩  作者: ユグラス
プロローグ
11/46

第十一話 たまには、こんな日も必要だと思う。

部屋に居た全てのコウモリを倒し切り、部屋に安堵の空気が流れる。新しく、ここにコウモリが湧くことは無いようだ。今日はここで野営することが決まったらしい。夢に対する態度は幾分か柔らかくなったが前みたいに話し合いの場に入ることまでは出来なかった。でも、夢としてはあまり気にすることではない。元から、指示をしたりするのが苦手なのである。皆から少し離れた位置で志波さんと話していたら、植田と巖真が近づいて来て

「お前の髪の色も気になるが、さっきのコウモリはどういうことなんだ?短剣に触れる前に斬れていただろ?」

フードに隠していた髪を今はさらけ出している。元の髪の色は黒色の中でも特に濃い色であったが今は黒と言うよりは紺、青色系に変わっている。夢自身、髪の色や目の変化はよくわからないので答えられなかったが、短剣の方については知っている限りの事を伝える。

「上手く言えるかわかんないけど、こっちの世界に来て体の調子が良いと思ったことは無い?」

「ああ、確かに筋肉痛とか普段なりそうなのにならないよな」

「多分、そういうのも関係してるんだけどこっちの世界に来て俺たちの中に眠っていた力が目覚めたー!って言う感じ?かな。極限状態に近い状況で否応なく目覚めさせられたって気はするけどね」

植田が顔に??を浮かべながら

「どういうことだ?」

「うん~こう、漲ってきたぁぁぁ!!ていう感じしない?」

「いや、まったく。」

巖真も同意するように頷いている。夢も自分だけ?と思うが巖真と植田の雰囲気を観察してみる。

「う~ん、なんか弱い?こう、なんていうかもっと出せないの?植田とか無駄に妄想とかしてそうなんだし」

「妄想してそうとか大きなお世話だ!」

「それは、確かに思うね。それより、実際にやり方を見せてもらえないかな?」

巖真も妄想うんぬんについては同意らしい。それを見た植田は落ち込むが、いつもの事なのですぐに立ち直る。

「やり方と言っても漲ってきたぁぁぁ!的な力を短剣の刃に集めてあとは、イメージで刃を伸ばす感じで」

腰から、一本だけ短剣を抜きながら実際にやってみる。先ほどと同様に、短剣の刃のあたりから30cm程度の長さまで不可視の刃が伸びる。そして、手近に落ちていた石に向かって振り下ろした。

スパッ!

と聞こえてきそうなほどに石が斬れた。夢自身も驚いたが、周りの3人の方がもっと驚いたようだ。「ええ??」「ちょ、おまっ!」「・・・・」3者3様の驚き方だった。実際に見たように短剣の刃から離れた位置の石が斬れている。

「植田も、巖真君も体から力は出てるからあとは、気持ちかな?自分の決意みたいなものを強めれば出来ると思う」

「決意・・・ね」

そういって植田はグループの方向へ目を向ける。巖真も、胸の中に浮かんだことを噛みしめるように頷いている。こっちに向き直った植田が

「夢の決意ってなんなんだ?」

「俺?俺は、自分が自分であるためにかな。その為なら、どんなことだってして見せる」

そう言った夢の瞳には揺ぎ無い力が籠っていた。もう、この部屋で野営をすることが決まっているので、暇な時間を訓練にあてる。

「ハイ、深呼吸。腹に力を溜めて~~ハイ!自分の決意を体全体で表現してみる!!リピートアフタミ~?」

「ぬぉぉぉぉぉぉっっっ」

植田が思いっきり体に力をこめるが特に変化は無い。巖真はというと、植田よりも自然体に構え静かに

「・・・フンッ」

力をこめる。

「おお~巖真君、さっきより良い感じ」

すでに、間隔を掴んでいるのかスムーズに出来ている。夢は、心の中で

(よっぽど、向こうに居る彼女が大切なんだろうな~)と思う。それを察知した巖真が、

「なんか思った?水瀬。」

声音がいつもより、数度低かった。

「いや、何にも!」

慌てて、手を振りながら誤解だと示す。そこから逃げるように植田の様子を見るが特に進歩していない。

「なぁー植えちゃん。いっそのこと声に出してみたらどうよ?」

気張りすぎてすでにハァハァ息を整えている植田にアドバイスをしてみる。

「声?」

「そそ、決意してること言っちゃえばいいんじゃね?そうすれば後には引けないしさ」

数瞬考え、思い立ったように立ち上がり力を込め始める。

「俺はぁぁ!アイツを絶対守って見せる!!」

背景が海辺の崖でその崖に立ち、宣言した瞬間波がドッパーンて来そうなほどの宣言ぶりだった。その瞬間、グループの方から1人の女性が走ってくる。そして

「何言ってるんのよ!こんなところで!!」

そのまま、植田の頭を引っ叩く。

「あっイテェ!」

みんなが植田と付き合ってる相手を知っている。その状況で今の事を言える植田が凄いと思う反面、キショイなって思った。

「まぁ。でも、さっきよりは力出てるし良かったね」

彼女にボコボコにされた上、思いっきり足蹴にされている植田に向かっていう。そのまま、数十分訓練を繰り返した所で、今日はお開きとなった。


今回はアッサリ目です。次の話の事を考えるとここらへんで切るべきかなと思いまして、すいません<(_ _)>

今話も読んでいただきありがとうございます^^未熟な作品ではありますがこれからもよろしくお願いします(^^)/感想など、待ってます~では、次回後書きにてお会いしましょう~ノシ

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