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未来で死んだ私から未来で死ぬ私へ
彼が窓から外を見ていると真っ白な服を来た人に気付いた。
それは人間とは思えないような動き方で…。
【くねくね】と踊り始めた。
私も彼も、最初はそれが何なのかわからなかったのだが…。
私だけがその真相を理解してしまった。
いや…。
気付かされていたのだろう。
彼の言葉は、正しかったのかも知れない。
あれこそが【くねくね】と呼ばれているモノなのだろう。
彼は言葉を紡ぐ。
「なぁ。高野…。あれは何なんだ?分かったのなら教えてくれよ…。」
私は隣りの棟の地面で蠢く白い私を見ている。
あれは、きっと…。
近い未来で飛び降り自殺をする私だ。
全身を強打して、骨が砕けてしまった私だ。
魂魄とされる気の集まりの…。
魄と云う肉体の設計図を失った私だ…。
私には理解出来たのだ…。
だって…。
アレは…。
私自身なのだから…。
「分かったよ。でも、分からない方がいい…。」
私は小さく呟いた。




