思考実験
彼から語られた言葉によるとー。
シュレーディンガーの猫のパラドックスこそがー。
くねくねを考察する上で重要らしい。
シュレーディンガーの猫とはー。
思考実験と呼ばれるモノの1つである。
パラドックスとはー。
正しそうに見える前提と、妥当に見える推論から、受け入れがたい結論が得られる事を指す言葉である。
簡潔に云うのならば…。
矛盾なのだそうだ。
マクロとミクロ。
つまりはー。
巨視的なモノと微視的なモノ。
人間の感覚で直接に識別出来るモノと出来ないモノ。
その巨視的なモノに関してはー。
どういうルールで動くのか。
ーと云うのは、現代においては大体、解明されている。
だが、微視的なモノ。
原子や分子、電子、光子ー。
つまりは量子と呼ばれているモノには、そのルールが通用しなくなる。巨視的なモノの動きとは違い、意味不明な動きをするのだそうだ。
その量子の動きを調べる分野を量子力学と云う。
その量子力学で、ある実験が行われた。
二十世紀で最も美しい実験にも選ばれたー。
【二重スリット実験】。
接着剤の付いたスクリーンの前にー。
2つの長方形のスリット【切り込み】を開けた紙を置く。
其処に向かって、例えば砂を噴射するスプレーを吹き付ける。
すると。
スクリーンには、2つの長方形の形が描かれる。
ならば、其処に光を当てるとどうなるのか…。
スクリーンには、縞模様が描かれるのだそうだ。
波は互いに干渉する為だ。
前者が粒子の性質でー。
後者が波動の性質。
その時、光は波動性を持つ結果になった。
ではー。
光の光子と同じ量子である電子はどうなるのかとー。
電子の粒を1粒ずつ同じ様に打ち込んでいく。
その結果。
2つの長方形が描かれると思ったのだがー。
スクリーンには縞模様の形が描かれた。
粒として打ち込んだ電子がー。
波動の性質を持っていると云うことになる。
電子の粒がー。
打った瞬間に波へと変化してー。
スクリーンに当たると粒へと変わるのだろうか?
それを確かめる為にー。
【観察・観測】のセンサーを間に仕込んでー。
同様の実験をした。
その結果ー。
何故か、スクリーンには2つの長方形が描かれた。
【観察・観測】されると量子はー。
粒子性の動きをする…。
量子はー。
粒子性と波動性の2つがー。
【重なりあった】性質があるのだと実験で証明されたのだ。
量子はー。
観察・観測されると動きを変える。
つまりは見られていない時にはー。
波として振る舞い。
見られたと気付くとー。
粒として振る舞う。
つまりー。
量子力学の世界ではー。
観測しなければ重なりあった2つの性質を持ちー。
観測された時点で、どちらかに収束されると考えられている。




