表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/25

落陽



あぁー。

私は、そう呟いた。呟いたもののー。

気付いた訳では無い。況してや、理解とは程遠かった。


脳内は混乱している。

彼はそんな私を他所に言葉を置いていく。


「まぁ。その状況はシュレーディンガーの猫の状況に似ている訳だよ。そして、その状況を脳では情報処理出来なかったのだろう。だから脳は防衛手段としてー。自我の崩壊を選んだって訳だ…。」


またしてもー。

想像していなかった言葉が、漂った。


彼はー。

私の様相からー。

理解していない事を察したのだろう。


再び、言葉を並べていった。


ベランダから見える景色は、私の心を染色していく。

沈んでいく太陽はー。

気味が悪くなる程に赤く染まっていた。

赤鴉(せきあ)】。

この言葉が似つかわしい。そう私は、感じたのだった。


「シュレーディンガーの猫とはー。」

陰鬱そうな声が、ベランダに木霊する。

そしてー。

その言葉の意味が私を彼岸へと誘うのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ