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長編四作目は、創作論を参考にしました

【はじめに】

 本作は2020年2月に構想を練りはじめ、6月上旬に書き上げて毎日投稿しました。

 この後書きは、その期間の執筆過程を美化して記すものです。「メイキング」、「楽屋話」です。私はこうした話が大好きなので、自分の作品にも書くようにしています。これで4回目になります。

 ご関心をお持ちいただけるようでしたら、お楽しみいただけると幸いです。



【一旦「完結済」にしました。その理由は……】

 ※本項の大部分は、第二作『VRRPG「Re-birth」』の後書きと重複しています。


 本作は、本編最終話投稿時に「完結済」にし、再度「連載中」に戻して後書きを追加しています。

 これは後書きで、PV等の分析をするためです。「完結済」にするとしないとではPVに大きな差異が出るため、やむなく行っています。

 後書きを別作品にすればこのような小賢しいことをしなくて済み、実際に一作目ではそうしています。しかしこれはこれで、作品群の関係が分かりづらくなり、ファイルの管理も煩雑になるので、同一作品に収録するようにしました。


 なお1作目、2作目の後書きは本編の投稿を終えた後に、3作目は本編と並行して執筆しました。3作目のやり方ではいろいろと頭の混乱が生じたので、今回は本編の投稿を終えた後に書いています。



【目標を立てました】

 本作を執筆するにあたって、2つの目標というか、ゆるい方針を立てました。


 1)主人公を女性にする

 過去三作とも主人公は男でしたので、単純に女主人公に挑戦することにしました。

 ジャンルも「恋愛」にしようとしたのですが、ランキングを見てとてもではないですが近寄れない世界に感じられたので、この点は断念しました。


 2)創作論を読んでみる

 私は執筆を重ねるに従って、プロットをきちんと用意するようになりました。自分は計画的に書くほうが合っていると自覚し、創作論にも興味が湧いてきました。

 これまで創作論については、図書館でパラパラと眺める程度。今回は腰を入れて精読し、取り入れられる手法は取り入れてみることにしました。


 文字数については、特に決めませんでした。単行本一冊、十三万文字以上にはしたいな、という程度の気構えでした。この文字数、私にとっては、半年ぐらいかかるかなあ、という感覚です。



【創作論を読みあさりました】

 2020年の正月休みに3作目の投稿を終えたのですが、そこから約十冊の創作論を1ヶ月かけて読みあさりました。某大手電子書籍サービスで、半額セールの時に買いまくってあったのです。

 そうは言っても、小説の書き方の類いはキリが無いほど出ています。そこで今回は、海外の翻訳本に絞りました。理由はざっと3つ。理論が体系立って展開されていること、実際に指導した実績に基づいていること、わざわざ翻訳されるくらいだから一定の水準を満たしているであろうこと、といったあたりです。一方でセールされている本なので、出版社が偏る、売れ筋の本は対象にならない、といった問題はあるのだと思います。


 読んだ結果、これらの切り口は大きく三系統に分けられるように見えました。

 1)構成

 例えば物語を4つに分け、その分かれ目3箇所に山場を設けよ、とする論。

 2)内容

 芯になる物語を見極め、それを中心にして書け、とする論。

 3)特異な視点

 感情から、脳科学から、機械学習からと、特異な視点から方法を導き出す論。


 なおいくつかの創作論は、プロット無しで書く手法にも言及しています。そうした書き方を否定しているものはありません。それでも書ける人はいると認めています。

 あと、十冊も読む価値があるかどうかについて。今回読んだ創作論では重複する内容もありましたが、それぞれに何か1つや2つは得るものがありました。1つでも役に立つことが記載されていれば、たとえそれに十時間強と千円強を費やしたとしても、充分に元は取れていると思います。



【ある作品に衝撃を受けました】

 創作論を読むことにしたものの、それらを全面的に取り入れる気は毛頭ありませんでした。つまみ食いできるテクニックがあれば利用しよう、というぐらいの距離感です。しかし、その姿勢を覆す出来事が起こります。

 私はテレビ放送を全録レコーダーで録画しているのですが、ある日、気が向いたら見てみようと撮り溜めしてあったアニメに手を伸ばしました。冒頭で野生のバニーガールが登場する作品です。久々に鑑賞する、戦闘や試合の無い物語。それなのにぐいぐいと惹き込ませてくれます。TVアニメ最終回のあとは映画に続くのですが、そこは映画の原作小説2冊で堪能することにしました。数年ぶりの小説購入です。

 読んでみると、曲がりなりにも自分で小説を書くようになったので、今までになくプロの作家の力量に目がいきます。そこで勢い余って、前半の1冊は模写までしました。14万文字を音読しながら、パソコンに打ち込んだのです。その作業を通して、いろいろ気づくことがありました。例えば漢字変換、作者と意外なほどに漢字にする箇所や、使う漢字が一致しません。

 そして、構成。この作品では主人公がヒロインに重要な問いかけをする山場が2箇所あるのですが、それらが丁度「2/4」と「3/4」の位置にあるのです。これに気づいた時は、大げさではなく衝撃を受けました。もちろん偶然かもしれません。しかし私には創作論に則って書いているとしか思えませんでした。自分の受けた感動が、確かな計算に裏打ちされて創り出されたものであると知ったのでした。



【創作論を参考にすることにしました】

 こうした経緯を経て、4作目は創作論にできるだけ準拠して書いてみることにしました。Web小説にそぐわないところがあるのは明白でしたが、正当な書籍小説に感化されて師事するので、その点は気にしませんでした。

 ただすべての創作論に準じるのは不可能なので、絞る必要があります。そこで自分のこれまでのやり方から、もっとも遠い手法を試すことにしました。それは上記の「2)内容」に属する創作論になります。以下、これを「創作論A」と記述します。

 私はどちらかというと設定を先行させて物語を考えます。この創作論Aは、「核となる一文」から、ほかの構成要素を用意していきます。私の進め方とは真逆です。


 また、みなさんは「ストーリーアーク」、「キャラクターアーク」という用語を目にしたことはあるでしょうか? アークとは「arc」、「弧」のことです。今回手にした翻訳本の多くは、日本語に該当する用語が無いためでしょうが、「アーク」とそのまま音訳していました。物語、特に登場人物が変化していく様を、弧を描くようだとみなしているのでしょう。

 ただ変化といっても、HPが増えたとかスキルを覚えたといった変化ではありません。思想や価値観など内面的な変化を指しています。善から悪に、といった闇落ちも該当します。私の過去の作品はどれも、こうした変化を扱っていません。読み手としてはアークへの感度が鈍く、それが自分の作品にも表れていたのでしょう。この点でも取り組んでみる価値はあると思いました。

 作品ジャンルも、自分には縁が無いと思っていた「ヒューマンドラマ[文芸]」に定めました。


 さらに「3)特定の視点」に属する創作論も1つ、取り入れてみることにしました。正確には創作論では無く、多数のベストセラー作品の統計分析から導かれた「傾向」です。なので他の創作論と容易に混ぜられるのです。以下、これを「創作論B」と記述します。



【課題をこなせず撤退しました(通算三回目)】

 2月に入り、さっそく創作論Aに従って、新作作りを始めました。この創作論Aでは9つの演習課題が用意されており、これらを順にこなすと作品ができあがるようになっています。

 一方、各創作論を読んでいた1月のあいだに、クライマックスからエンディングに至る1つのアイデアを思いつき、温めていました。創作論Aを通して、このアイデアにつながる物語を仕上げられるといいなと思いながら、演習課題に挑みました。

 その結果。

 2週間ほどあがいたのですが、どうにも課題をクリアできません。用意したアイデアに、人物の変化を盛り込めないのです。何か突破口が開ければ先に進められるのか、それともそもそも無理筋なのか、そうした判断もつかず、悶々とした日々が続きました。そして最後は諦め、撤退しました。


 撤退1回目はエッセイ「初めて小説を書いてみたら、想像以上に大変でした。」に、2回目はローファンタジー「VRRPG『Re-birth』」の後書きに、その顛末を記載しています。


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