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答え
「あなたには選択する権利があるんだよ。」
沈黙を破ったのは少女だった。
選択する権利・・・。
私自身が決めること。
今まで避けてきたこと。
悠里に頼ってきた私の弱いところ。
それを乗り越えなければならない。
「私は・・・私は悠里に会いたい。」
そう呟くと少女は私に笑顔を向けた。
「じゃあ決まりだね。行こう。」
少女は私に手を差し出した。
この手を取るともう後戻りはできないだろう。
私が初めてする選択。
人生を決める選択。
「・・・うん、行こう。」
私はその手を握り返す。
そして深呼吸をして私達は海に向かい1歩を踏み出した。
読んでくださりありがとうごさいます。
この物語はこれにてお終いです。
私と少女の行く末は皆様に委ねます。
ありがとうごさいました。