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後悔と消えない痛み  作者: 真宵 小晴
7/9

願望

「ねぇ」

少女が発した声は透き通るような美しさと儚さがあった。

「・・・誰ですか?」

私は疑問をそのまま口にしていた。

「さっきまで隣にいたじゃない、もう忘れたの?」

少女の声が頭の中を駆け抜ける。

隣にいた?

私の隣にいたのは黒猫だったのだから疑問に思うのは当たり前だ。



「もしかして・・・黒猫?」

ありえないことを口にしていると自分でもわかっていたが、口にせざるを得なかった。

「そうよ。ねぇ、私と一緒に飛び込まない?」

少女・・・黒猫が何を言っているのか理解できない。

飛び込む・・・?

ここは海だ。

飛び込むといえば海しかないだろう。



「え・・・」

「あなたさっきからずっと友達に会いたがってる。それなら飛び込んでしまえばいいじゃない。」


友達とは悠里のことだろう。

私はもう一度だけでいいから悠里に会いたかった。

しかし叶わないことだとわかっていた。

それなのに少女は「会いに行けばいい」という。



いつの間にか私は少女と共に堤防の端に立ち、海を見つめていた。

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