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混乱
「悠里が事故にあって救急車で運ばれたの!」
悠里が事故・・・?救急車・・・?
頭が真っ白になった。
とりあえず病院に行かなければならないのは頭ではわかっている。
しかし、体が動かない。
「悠里ちゃんのお母さんから?どうかしたの?」
お母さんの言葉で我に返る。
私は家を飛び出した。
病院に着いた時、悠里の両親は力なく椅子にもたれかかっていた。
「悠里!?」
私の声が届いていないのか、悠里のお母さんは顔をあげない。
すると横にいた悠里のお父さんが首を横に振った。
どういうこと・・・?
何が起こったの・・・?
私はその場に立ち尽くしていた。