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【余談】面白いと感じる物語について

 物語を作ろうと思い立った後も、様々な文章を読ませて頂いています。今回は、自身の物語の内容についてはちょっとお休みして、「面白い」と思った物語について考えてみたいと思います。



 「面白い」と思った物語について色々考えてみたところ、次の3点のいずれかの要素を含んでいる と思いました。


1:物語の設定(世界観/キャラクター)が斬新であったり、面白いものである

2:人物の描き方、感情の表現や人間模様の表現が上手である

3:風景・情景等の描写、言い回しが上手である



 もちろん、面白い物語の中では、上記の要素ひとつではなく、複数の要素を含んでいる場合が多いです。私自身がこういった物語を作れるように目指すべく、それぞれの要素についてもう少し詳細に分析してみます。なお、今回も分析の中で具体的作品名に触れることがありますが、自身の思考を具体的なイメージで整理するためであり、作品に対して何かを意図する事ではない旨、ご了承頂ければと思います。




- 物語の設定について -


 物語の舞台、登場するキャラクター、物語の内容、といった大きな設定の部分で、他の作品にあまり見られないもの、読者の関心を引く内容であると、まず「読んでみたい」と思う作品になると思います。また、文章の内容自体が他の作品と比較して、特に秀でているわけではなくても、面白い設定によって生み出された登場人物を動かすだけでも、面白い物語となります。


 二次創作の作品も良く読みますが、二次創作作品はこの設定部分を安定させることができます。既存の作品の設定ですので「斬新さ」は無くなりますが、すでに「面白い」と分かっている設定を利用しますので、その登場人物を動かすだけで、自分自身で設定を作る場合と比較して、面白い物語を作りやすい部分はあるでしょう。



 ただ、設定が面白いと感じた作品でも、内容や表現がイマイチですと、物語途中で読了してしまうこともあります。そういう意味では、後述の要素よりも重要度は高くないと思いますが、「とりあえず読み始めてもらう」「手にとってもらう」という点においては、一番影響が大きいかもしれません。




- 人物の描き方について -


 面白いと感じる作品の多くが、この部分の表現の上手さだと思います。印象に残っている作品では、マンガ「君に届け」、ニコニコ動画内にある「キミがその目でみるものは」涙無くして見られなかった作品です。


 どういったことをテーマにするかは作品によって異なりますが、登場人物のセリフ・行動・仕草などで登場人物の気持ちが表現されます。直接的な感情を表す文章があることもありますが、合わせて「会話をどもる」「赤面する」「ジト目をする」「モノにヤツ当たりする」など、会話や行動に感情があらわれます。


 「キミがその目でみるものは」の作品の文章内では、それぞれ登場人物について様々な表現がされているのに比較して、情景などを表現する文章はあまり多くない印象です。人物について描く場合は、あまり難しい言い回しをすることはないので、風景描写などの表現と両方を多用すると、文章にまとまりがなくなってしまうように感じるからかもしれません。


(1)その言葉を聞くと、彼の表情は徐々に血の気が引き、真っ青になった。

(2)その言葉を聞くと、彼の表情は光の届かない深海のような青さになった。


自分の文章の稚拙さもありますので、この例文が分かりやすいは疑問ですが、人物に関する形容をする場合には、(2)のような表現はしないように思えます。もちろん実際にこういった表現を使うことは無いと思いますが、両方を多用することによって、様々な箇所でこれらの表現が混在することになり、似たような違和感を感じてしまうことになりかねません。


人物表現と情景表現については、両方に力を入れるのではなく、「どちらかが主、どちらかが従」くらいの感覚で丁度いいのかもしれません。




- 情景の描き方について -


 「小説を読もう」サイト内に投稿されている、「へっぽこ鬼日記」の作品内では、こういった情景の表現が非常に綺麗に感じられます。この表現の上手さ自体は、物語を描くにあたって必須のものではないと自分は考えていますが、起こった出来事だけを淡々と描く物語と比べると、上手い情景描写があることによって物語に入り込みやすくなり、「面白い物語」と感じることが多いです。


 これらの表現がしっくり来なかったり、あまりに多くなると、文章が野暮ったく感じることもありますが、物語の内容に加えて「情景の美しさ」を表現するには、少なからず必要になるでしょう。





 今回考えた内容については、「文章力」の話であり、一朝一夕で簡単に手に入れられるものではありません。ただ「面白い物語」を作る上で必要となることであり、「できないから」とあきらめて淡々と文章を書くのではなく、自分の拙い文章の中でも、こういった表現を少しでも取り入れられるように意識したいところです。

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