舞台設定 その1
物語がどのような舞台上で進むのか、が一番最初に考えられるべきことだと思います。現在の「小説を読もう」のサイトでは、「異世界」の舞台で「現代の主人公」が活躍する という作品が多く見られる印象を受けます。
もちろん、この設定の作品も非常に面白いものが多く楽しく読ませて頂いていますが、やはり同設定上の話が多くあると、読者としては違う設定の作品が読みたくなることもあるかもしれません。
自身で作品を作るにあたっても、面白い・人気のある作品に類似した設定で作品を考えたくなりますが、今回は先入観に囚われないよう、ブレーンストーミングに近い形式で、物語にどのような舞台設定が考えられるかを、できる限り数多く検討してみたいと思います。
○時系列
「現在自分が生活している世界観」「過去の歴史・物語に基づく世界観 」「空想される未来の世界観」「現在の世界観とは別の異世界の世界観」などが考えられます。
※(例)の部分に具体的な作品名を記載していますが、自身のイメージを明確にするためであり、物語に対して他の意図等はありません。
-過去-
・恐竜/石器時代等
文明が無い世界での人や神を描く
(例)漂流教室・エデンの檻
・奈良/平安時代
公家や武家、貴族などの生活・恋愛について描く
陰陽師や妖怪についての物語もこの時代の話が多い印象
(例)源氏物語
・戦国時代
戦国の世で、各国の合戦の勝ち負けや武将の出世、人間模様などを描く
(例)花の慶次、大河ドラマ各種
・江戸時代/幕末
江戸の文化や武士の生き方を描く
幕末については、倒幕・新選組を題材とした物語
(例)剣客商売、バガボンド、新選組、JIN
・明治/大正時代
文明開化、西洋文化の流入といった世界観
(例)サクラ大戦、はいからさんが通る
・戦時中
戦時中における人間模様、もしあの時のIF的な空想物語を描く
(例)男たちの大和
・高度成長期
古き良き時代というイメージの日常生活を描く
(例)三丁目の夕日
・中世ヨーロッパ/三国志時代
他国の過去の時代の世界観
(例)三国志、ベルサイユのばら
-現在-
・現在
現在の世界観に合った作品を描く
日常を描いたもの、スポーツ等を描いたもの、
恋愛を描いたもの、ミステリー(事件)を描いたもの 等
時代背景等を考慮する必要がないため、多くの物語はこの時系列で描かれる
-未来-
・近未来
現在から非常に近い形で、想像される未来を描く
一部分のみが現在と異なるパラレルワールドに近い舞台も含む
(例)ドラえもん、バック・トゥ・ザ・フューチャー2
・未来
発展した技術、宇宙空間への進出等、空想される未来を描く
(例)機動戦士ガンダム、エヴァンゲリオン
-異世界-
考えられる時系列ではなく、現実にはあり得ないと思われる世界観で描く
いわゆるファンタジー小説の多くはこの世界観
(例)ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、ドラゴンボール
時系列を列挙しただけでも、当初想像してた以上の世界観がでてきました。次回は、物語のジャンルの観点から舞台設定を考えてみたいと思います。