表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/52

エピローグ

要の父母の説得には、忠司が説明に出向いたりして、そこそこの時間は掛かった。

が、結局父親は折れて、要は来年から寮に入り、予備校に通う事になった。

というのは建前で、実際は一度彰の持ちマンションに引っ越してから、必要な物だけ持って彰の家に向かう事になっていた。

合宿は好評で、きちんと手を回してあった予備校の方へと皆を勧誘し、今はそこの短期集中コースで頑張っている人が多いらしい。

倫子と洋子は遠いし学費が高いので、結局通うのは断念した。


そして、時は流れて引っ越しの際に、一度両親と洋子は一緒にマンションへとやって来たが、そこがあまりにも広いので、本当に寮なのかと驚いていた。

ここしか空いてなかったみたいとか、要は苦しい言い訳をして、なんとかお茶を濁した。

洋子は都心にもアクセスの良いそこに興味深々で、イベントの時とか泊まりに来ても良いかと聞いていた。

母親はそれを聞いて、自分も時々泊まりに来たいとか言い出して、要は辟易した。

結局父親に交通費が馬鹿にならないんだからと釘を刺されて、二人は残念そうにしていた。

しょっちゅう来られたら大変だと要は思っていたので、財布の紐が固い父親に、この時ばかりは感謝した。


そうして、要は彰の家へと、やっと入ることができた。

「いらっしゃい。」紫貴が出迎えてくれて、言った。「要さんの部屋はもう二階に準備してあるわ。お洗濯は、一階のランドリーに置いておいてくれたら、メイドさん達がしてくれるから。食事は朝は7時から、でもお好きな時に出て来て食べてくださったら良いのよ。昼は12時から、夜は彰さん次第なの。でも大体、6時から7時ぐらいだわ。お風呂はお部屋についてる所にしたから、いつでもお好きな時に入ってね。」

メイドの一人が、要の荷物を手に二階に行こうとする。

要は、慌てて言った。

「あ、大丈夫。自分で持てます。」

メイドは、微笑んだ。

「いえ、軽いので。お気になさらず。ご案内します。」

その表情が、何やら子供に向ける優しさに見える。

よく考えたら、自分はまだほんの子供なのだ。

ふと上を見ると、百乃が階段の上から手を振っていた。

「こっち!要さん、早く!」

よく見ると、その後ろには宗太が隠れてこちらを見ていて、穂波と新、葵も居る。

紫貴は、微笑んだ。

「要さんが来ると聞いて、みんな喜んでいたのよ。特に百乃は、歳が近いから話が合うかもしれないって、とっても楽しみにしていたの。あの子は今年、13歳になるから。生物の勉強をしているの。植物学者になりたいのですって。」

そうか、オレは今年16になるから。とは言ってもまだ15だけど。

要は、頷いて階段を上がった。

そして、彰の子達と合流して囲まれながら、これからここが居場所になるのだと、とても新しく清々しい気持ちになりながら、そこでの生活をスタートさせたのたった。


※※※※※※※※※※※※

人狼 雄吾 敦 真由 久美子

狂信者 博正

妖狐 靖 陽介

共有者 要 忠司

占い師 正希 妙

霊媒師 浩平 真司

狩人 彰 健

村人 勝喜ステファン 倫子 洋子  莉子 早希 

次は少しスピンオフを書いて、その後また人狼ゲームを書いて行こうと思っています。ここまでお付き合い頂きまして、ありがとうございました。R6/4/5

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ