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まとめ

要があまりにも思い詰めているようだったので、真司が心配して要の後を追って来た。

要は真司が後ろから来ているのを知っていたが、そちらを振り返らずに部屋の中に入り、ベッドに突っ伏す。

真司が、その脇に立って言った。

「お疲れ様。あまり思い詰めるな。誰も君だけに決めさせようとは思っていないから。昼はオレが進行しよう。だから落ち着け。」

要は、寝たまま真司を顔だけ向けて見た。

「…もう、誰を信じたら良いのかわからなくなって。彰さんを信じたいし、もっともだと思う。でも同じ考えのステファンが怖い。ステファンに唯一白を打ってるのは妙さんだ。彰さんの意見を使って自分の白をアピールしているようにも見える。妙さんが真なら博正は怪しく見えるはずなのに、まだ真を追ってるとか言うし。だって正希を噛んだ理由が、いろいろなんか言ってたけど結局呪殺を装ってどっちがどっちか分からなくするのが一番わかり易い理由のはずなのに。それも手なのかな。オレにそう、思わせて博正偽、妙さん真だと確定させたいとか。」

真司は、ため息をついた。

「分からない。だが確かにそう言われてみたらそうかもな。それとも彰とステファンが最初から仲間同士で、最初はやり合って見せて後に歩み寄るふりをして村を誘導しているとか。怪しみ出したらキリがない。どこかで誰かの真を決め打たないと、あれこれ考えて身動きできなくなるぞ。要はどう思うんだ?占い師の中で、誰が一番真だと思う?」

要は、起き上がって考えた。

真…。

「…誰も。みんな偽なんじゃないかと思うよ。だって妙さんは今朝からなんか決め付けるような言い方するし、博正は最初真っぽいと思ってたけど、真由さん白辺りからおかしくなり始めましたよね。陽介を占いたいと言ったり…まあ、そこは真感情かなと思ったけど。今朝は正希で呪殺が出てるなら博正噛みが良かった気がする。それは妙さんにも言える事だけど。靖はあんまり話す方じゃなかったし、敦黒が正しい結果だったから一番印象は良い。正希は落ち着いてて博正の白先の真由さんを占いたいとか結構攻めた事を言ってた。そこが真結果を見られる真占い師だと言われたら、そうかも知れないとか。靖も正希も、昨日相互占いさせられるのに落ち着いてて溶ける狐の焦りとか全くだったもんね。」

真司は、言った。

「それでもその2人の内1人は狐だし、妙さんと博正の内1人は必ず真占い師だ。それが、もしかしたら両方真かも知れないと言うだけで。」

だから分からないんだってば。

要は、頭を掻きむしった。

「もう!だから分からないんですって!」

真司は、慌てて要の背中を撫でた。

「だから落ち着け。そうだな、だったら整理しよう。」と、ベッドに腰掛けた。「まず、可能性だ。博正真で妙さん真、博正真で妙さん偽、博正偽で妙さん真の可能性があるわけだよな。まず、博正妙さん両真の場合。正希と靖は狐と狂信者の組み合わせだ。内訳は恐らく、黒の敦に黒を出してる靖の方が狐で、正希が狂信者と思われる。もちろん、狂信者に黒を出させてそこを吊り、オレに真証明させて靖に囲わせた狼を庇うという事も考えられるが、その場合はわざわざ噛む必要はなかっただろう。残して他も囲わせた方が良いからな。なので両方真の場合はまず靖が狐だ。」

要は、頷いた。

「そうですね。」

真司は、続けた。

「次に博正真で妙さん偽の場合。正希が狐で呪殺されたことになる。靖は真で襲撃された。そこで考えられるのは、妙さんの呪殺を装い、尚且つ黒を打たれないためにそうしたという理由だ。博正が呪殺は出すと知っていたから、どうしてもそうしなければならなかったという筋だな。これはかなり信憑性がある。なぜなら妙さんが開口一番博正偽と言って自分の呪殺を主張したから。その筋を皆に固定させるために、狼同士話し合って決めてあったと見える。これは健が主張していたことだな。」

要は、頷く。

確かに妙の行動からもそう見えて来る。

真司は続けた。

「そして博正偽で妙さん真の場合。妙さんが靖を呪殺したので狐、正希が真占い師。博正は正希に昨夜占われているはずなので、狐ではない。狼か狂信者となるが、有力なのは狼。なぜなら正希に黒結果を出されるのを嫌がって、尚且つ呪殺を装う噛みに見えるからだ。妙さん真のルートは彰とステファンが提示していたが、その場合博正はどちらか分からないとステファンは言った。彰は偽だと疑っていたので、この考えだ。この事から、どう思う?」

要は、顔をしかめた。

「…どうだろう。こうして聞いても、オレ的にはやっぱり、妙さんが偽で博正真のルートが信憑性があるように聴こえます。博正の言動には怪しい所はないけど、妙さんは行動が怪しいんです。でも、靖が狐っていうのはしっくり来てる。だから分からなくなってるんです。」

真司は、頷いた。

「そうだな。オレもそう思う。」と、要を見た。「占い師の真贋は、今分からない。だから誰のグレーから吊るべきか判断できないだろう。今夜グレーから吊るのは諦めて、狩人を精査するか。」

要は、え、と真司を見つめた。

「…彰さんを出すの、反対だったんじゃないんですか。」

真司は、苦笑した。

「要がそうしたいなら良いと思う。確かに3分の1で人外に当たるからな。グレーは広いし、今居る13人の内、露出している狩人2人と占い師2人、オレ達確白2人を除いたら7人。その中に、2人か3人ってわけだろう。」

要は、それを聞いてハッとした。

7人の内2、3人…。

3人になるのは、彰が偽の場合だけだ。

「…ってことは、あんまり確率変わりませんよね。むしろ、高いかも。」

真司は、え、と驚いた顔をした。

「…まあ、そうか?言われてみたらそうかもな。でも、狐は後1人だが狼陣営は狼2人と狂信者1人が残っているから、それらの票を合わせて来られたら村人が吊られるかもだぞ?いや、恐らく村人が吊られるように思う。」

要は、身を乗り出した。

「そうかも知れませんけど、投票履歴が残ります。明日、多分真司さんは生き残るけど、その後は分からない。もしかしたら色を見ることができる最後の日かも知れないんです。なるべく情報は多い方が良い。村人でも良いんです、そこに投票した人を怪しむ事ができるから。明日占い師達が黒を打って来た時に、判断する材料にもなります。今、片白でしかない全員を対象に、グレランしましょう。狼はもう、身内切りなんかしてられないはずです。」

真司は、要が何やらやる気になっているようなので、戸惑いながらも頷いた。

「ではそれで。縄に余裕があるんだ、投票履歴からの情報が欲しいなら、そうしよう。」

要は、力強く頷いた。

真司は、何にしても要のやる気が戻って来たなら良かったと、もうそれ以上は何も言わなかったのだった。


それから、狩人の護衛位置を決めた。

彰には真司、健には要、そして陽介には目立つ意見を出しているからと言って、彰を守らせることにした。

健が俄に怪しいし、もし狐ならば要襲撃はあり得ることだったが、健は昨日彰を守ってしまっているし、陽介に要を守らせたら健の護衛先はない。占い師はこうなると噛まれる事がなくなるだろうから、守る必要はないと思っていた。

そんなわけでそうなったのだが、要は特に不安は感じていなかった。

何しろ、もう大概疲れて来てしまっていて、これ以上生き残ってもという気持ちもあるのだ。

真司が襲撃されて居なくなる未来を考えると、たった1人で皆を引っ張って行く自信がない。

なので、襲撃されるのなら、それでも仕方がないと思っていた。

だだ、真司にはもし明日、要が襲撃されたら忠司が共有者だったことを皆に明かすようにと言い置いてあった。

もう共有者はこの村には居ないのだと、皆に知らせておかねばならないからだ。

そして要は覚悟を持って、昼の会議へと真司と共に出て行ったのだった。

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