掘り出し物
とあるとき、ふと思うたって近所のフリーマーケットにやってきた。
ぼんやりと見回ってみると、ふとある店先に置かれた一つの茶碗が目に入る。
「おや……」
なにやら心惹かれたそれに近づいて、まじまじと見ていると、店主が奥からひょっこりと顔を出してきた。
「買うかね。今ならほかの茶碗と一緒に買ってくれたら3つで500円でいいよ」
「あ、じゃあ、これとこれと……」
3つ併せて買う。
「ありがとう、ね」
店主にお金を渡し、適当なビニール袋に、割れないように新聞紙でくるんでもらっていれる。
いい買い物をした、と想いながらもまたこのフリーマーケットに来たいと思った。