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2月16日 上将大学

 今日は、上将大学への試験日だった。昨日まで、学習してきた、英語、国語、社会の3教科のテストだ。

 1教科目は、10時から始まった英語だった。英語は、過去問と同じで、リスニング20点、文法が20点、長文読解60点の問題構成だった。リスニングは、わからない問題もあったが、10点以上は確実にとれる自信があった。

 文法は、「must」と「have to」の違いの問題が出た。「must」は、主観的に「そうするべきだ」と思っているのに対し、「have to」は、状況や背景から「そうせざるを得ない」と思っているという違いがあるのだ。他には、慣用表現の問題も出題された。仮定法の「as it were」、比較級の「more or less」、不定詞の「to being with」。10問中8問は、正答することができている自信があった。

 長文読解は、現在の話題であるインターネットなどのテクノロジーに関する問題が出題された。文章の量が多く、読解するまでには時間がかかったが、問題を解くのには苦労しなかった。大体、7割以上は、正答できているだろうと考えていた。

 そして、15分の休憩を挟んで、社会のテストが始まった。俺は、日本史を選択していたので、世界史や現代社会の問題は解かなかった。

 日本史の問題では、戦国時代と江戸時代から多く出題されていた。一問一答形式の問題は全て解答することができ、時代背景をとらえる問題なら対しても、正答できているかはわからないが記入することができた。しかし、江戸時代の文化と学問について説明する文章に苦労した。

 大まかに、元禄文化と化政文化について説明することはできたが、学問とどのように関連づけるかが上手くいかなかった。それでも、70点以上の得点はとれているのではないかと考えていた。

 昼ごはんを挟んで、最後は国語のテストが始まった。国語は、小説文、評論文、漢字という3つで構成されていた。小説分は、人気小説である『ストライキ』という本が題材になっていた。評論文は、『動画と文章』というテーマの文章だった。漢字は、「刹那」、「砂漠」、「風見鶏」などの問題が出題された。

 国語は、俺の得意科目ということもあり、全て解答することができた。特に、受験まで現代文の解き方を徹底的に覚えたことも影響していた。俺は、英語同様、日本語も文構造を意識していた。

 例えば、対比の言葉である、「~が」や「に対して…」、

イコール関係の言葉である「つまり」や「まとめると…」などの言葉をもとに文章が前後でどのように成り立っているのかを意識して読んでいくと、筆者が伝えたいことを少しずつ理解できるようになったのだ。

 最後の国語を解き終えると、大きく腕を上げ、伸びをした。テストを試験監督が回収すると、私は、鉛筆や消しゴムを筆記用具にしまい、試験監督が終わりの合図を出すのを待った。試験監督は、受験者数とテスト用紙の数を照らし合わせていた。

 試験監督の方を見ていると、私の前に座っている人に見覚えがあることに気がついた。しかし、誰だか思い出せない。どこかで見たことがあるんだが‥‥‥。そんなことを考えていると、試験監督が全ての試験が終了したことを伝えて、解散の合図を出したのだった。

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