3月28日 最後
俺 「わざわざ、ありがとうな」
恵太「いいのか、言わなくて?」
久しぶりに会ったがいつもと変わらなかった。
俺 「もう、別れたしな」
恵太「そっかぁ」
どこか残念そうだ。しかし、別れたらこんなもんだろ。歳内菜緒。俺の元カノだけど、もう誰かのものになっているかもしれない。中途半端な覚悟で付き合わないというのが俺の答えだった。
俺 「時間があったら、また連絡するよ」
恵太「俺もその方がいいと思う」
今のはどういう意味だろうか?疑問をもったけど、深追いはしなかった。
俺 「どうかな?」
恵太「いやー、意外と待ってるんじゃないか?」
俺 「それは、ないだろ」
菜緒は、さっぱりした性格だ。そんな元カレのことを気にするような奴ではない。すぐに次のやつを見つけるだろう。
恵太「でも、引きずってると思うし」
俺 「そんなものかな?」
恵太「もともとは、これからも付き合う予定だったんだろ?」
恵太は、俺たちに付き合ってほしいと思っていることだけはわかった。
俺 「まぁな。潮時だったかもしれないぜ?」
恵太「なんだよ、潮時って」
俺 「さぁな」
なんだろうな、、、、。自分でもよくわからない。
恵太「また、帰ってきた時、怒られるぞ?」
俺 「まぁ、帰ってくる予定ないから」
恵太「どういうことだよ?」
早々にこっちに帰るつもりはない。ほとんどのやつが大学進学を選んでる時点で、俺とは違う。いつか、アイツらと同じようになるためにやるんだ。
俺 「中途半端な覚悟では行かないから」
恵太「それだけ本気ってことか」
深く頷いた。
俺 「うん。ダメになったらとかそういう甘い感じではいかねぇよ。必ず成功させる」
今の感じは、聖徳高校の野球部に入る前のような感じだった。錚々たるメンバーの中だったが、あの時もやれたんだ。今回もやれないはずはない。
恵太「それは、頼もしいな」
俺 「お前より、絶対BIGになるよ」
恵太「じゃあ、次はGWか?」
GWかぁ。あと1ヶ月後かぁ。そんなに早く会えるか?
俺 「早かったらな。もしかしたら、1年とかになるかも」
GW休みがあるかすら知らない。それでも、みんなに成長したと思ってもらえるように頑張りたかった。
恵太「それはないだろう」
俺 「ハハハハ」
俺の中では、冗談ではない。