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日常で世界を変える(遠山編)  作者: mei


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3月25日 散歩

 4月までもう少し。卒業してから、トントン拍子で事が進んでいく。4月1日まで残り5日。残された時間をどういう風に過ごすのかを迷っていた。街の中を散歩していると、心地よい風と街の景色に心が満たされる気分だった。一歩一歩とゆっくりと前へと歩いていく。これからのことをいろいろ考えると、迷いも当然生じてしまう。時折、街路樹や公園のベンチに座り込んで、周囲を眺める時間を作った。

 俺の目線には、様々な人間が行き交う。大人もいれば、子どももいる。足を止めると、車が通り過ぎる様子が目に映っていた。そして、その目線は遠くの方向に向けられていた。

 車から降りてきたのは、30代の男性だろうか。陽気で明るい表情を浮かべていたが、どこか寂しげな雰囲気が感じられる。時間的に言えば、仕事終わりと言ったところだろうか?男性は、見知らぬ人々とすれ違いながら歩いていく。その姿をボーッと見つめていた。すると、今度は、前から5人の家族連れがやってきた。

 彼らの抱える荷物から見ると、遠出から帰ってきたところだろうか?お父さんが持つスマートフォンから大きな音が聞こえ、静かな街の中に響き渡っていた。あのお父さんの中には、失礼だが何かが欠けているような気がしていた。

 しばらく歩いた後、俺は、公園のベンチに腰掛けらことにした。目の前には、青い空と遠くに聳えるビル群が広がっている。俺は、そこで、心を落ち着かせながら深呼吸をすることにした。その時、ある人物の姿を見つけた。それは公園を歩き回る中年男性だった。

 さっきのお父さんとはまた違うタイプだった。中年男性は足早に歩いていたが、その足取りには何か重いものがあるかのように思えた。俺は、声をかけることもなく、ただ中年男性の後ろ姿を見送った。俺は、その人物が誰なのかなんて知らなかったが、何か近いものを感じた。

 しばらくの間、俺は、その場所に座ったままでいた。通りすがりの人たちは気に留めず、街はいつもと比べると静かだった。通りすがる人を見ていると、俺は、自分自身の心の中で何かを探していたのかもしれないと思った。立ち上がり足を伸ばした。足早に歩き出し、風に吹かれながら歩き続けた。その時、肩に何か重いものを背負っているようでありながら、それでも前を向いて歩き続けていた。街の中を歩く俺は、自分自身が持つものを再確認した。親、友だち、仕事。これだけでも十分じゃないだろうか?

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