2月28日 深夜バス
俺は、深夜バスで帰ってきたこともあり、朝の10時に着いた。家の扉を開けて、自分の部屋に入っていった。ベッドで寝転がると、合格発表のことに気がついた。俺は、すぐに合格通知の封筒を探し始めた。リビングを見ても、キッチンを見ても見つからない。
合格通知を見つけたの母か父だ。しかし、母も父もすでに家を出ており、見つからない。父は、出張に出ており、明日まで帰ってこない。母も、朝から仕事に出かけていた。俺は、結果が気になって仕方なかったため、母に電話することに決めた。俺は、急いでスマートフォンを取りにいった。
俺 「もしもし」
母 「どうした?」
電話に出た母は、余裕がある様子だった。
俺 「今、大丈夫?」
母 「うん。いいよ」
俺 「この前きた合否の通知どこにあるか知らん?」
職場ということもあってか、いつもより低い声が聞こえてきた。
母 「あぁ、あれお父さん持ってたけど、ないの?」
俺 「全然なくて」
母 「でも、早くみたいなぁ、それは」
俺 「そうなんよ」
母も父も、私の第二志望の結果は知らなかった。
母 「お父さんの部屋行ってみた?」
俺 「行ってみたけど、仕事の資料でいっぱいなんよ」
母 「それか、玄関は?」
俺 「玄関?」
母 「うん。玄関。玄関の小物入れのところ」
確かに、父はすぐ玄関に物を置くことがあった。
俺 「あっ、あそこか。行ってみるわ。忙しいのにごめん」
母 「ありそうなところ、また連絡するわ」
俺 「うん。ありがとう」
母 「リビングの書類入れとか、キッチンとかの棚にもあるかもしれないから見といて」
俺 「わかった。見てみるわ」
母 「じゃあ、きるね」
俺 「はーい」
電話を切ると、俺は、一番可能性が高い玄関へと向かったり俺の家の玄関は、鍵をかけるところと小物入れが置いてある。鍵をかけるところには父の時計や母の時計も置いていた。俺は、時計をしないのでわからなかったが、二つとも裏に結婚記念日が彫られていた。それを見る度に、いつも微笑ましく思っていた。
玄関にたどり着くと、鍵かけと小物入れが。小物入れを見てみると、白い封筒が入っていた。封筒には、大学の名前が。俺は、急いで封筒を開けた。封筒を開けると同時に、不安で胸がいっぱいになった。中には、黄色の合否通知が入っていた。紙を見てみると‥‥。