2月26日 渡邉祐奈
俺は、まだ第二志望の合否をまだ知らなかった。電車に乗りながらどうしよか考えていた。八幡や渡邉に会って、少しリフレッシュすることはできた。今度は、聖徳高校の卒業式の日に行くことが決まった。今度は、野球部のみんなに出会える。そんな日が待ち遠しかった。
ー2月24日ー
俺と渡邉は、久しぶりの再会となった。
渡邉「いつ、帰るの?」
俺 「金なくなるまでかな」
俺は、笑って見せた
渡邉「嫌なことでもあった?」
俺 「まぁ、いいことはないよ」
渡邉「弱ってるね」
あどけない顔で優しく話してくれた。
俺 「これからの進路は、重要だからな」
渡邉「それは、そうだ」
俺 「そっちは、もう合格したの?」
渡邉「うん。一応、保育の専門学校にいくの」
俺 「保育士?」
渡邉が保育士を目指してることは始めて知った。
渡邉「なかなか、しんどい道だとは思うけどね」
俺 「渡邉には、あってるんじゃない?」
渡邉「そうかな?」
渡邉は、少し照れながら答えた。すると、八幡がトイレから帰ってきた。
八幡「陵、今から、中学校いかん?」
俺 「中学校?」
八幡「うん」
俺 「なんで?」
八幡「俺らの原点やろ」
八幡は、意外とロマンチストだ。
俺 「せやけど」
渡邉「いいよ、行こう」
八幡「やな」
八幡と渡邉におされるかたちで、行くことに決まった。店の会計を済ませ、俺たちは外に出た。
俺 「しゃーなしやぞ」
八幡「陵、今日おれんち止まって行ったら?」
俺 「いいん?」
昔から、俺は八幡の家に泊まって遊ぶことが多かった。
八幡「ええよ。明日も予定無いし」
渡邉「いいなぁ。私も泊まりたいー」
八幡「お前は無理」
渡邉「なんでよー」
俺 「ハハハ。お前らって、両親公認なん?」
八幡と渡邉の関係をいじってみた。
八幡「俺のところはな。祐奈のところは、無理やな」
俺 「たしかに。親きっちりしてそうやもんな」
八幡「うん。あのお父さんみたら、ビビる」
渡邉「そんなに?」
俺は、渡邉と八幡の会話を見ていた。
八幡「うん。あれは、陵でもビビる」
渡邉「まぁ、顔はね。怖いかな」
俺 「確か、整備士かなんかやんな?」
渡邉「そうそう。顔だけやから、大丈夫」
俺たちは、店を出て、中学校に向けて歩き出していた。