夏祭りデス
前書きとはなんなのか(笑)夏祭りの話です
とある日の夕方、俺はカレンと夏祭りに来ていた。
「サムライマスター、ジャパンのお祭りデス」
凄く楽しそうに、祭囃の音の方に駆けて行く。
浴衣とかは着てなくて、ダサイTシャツに半ズボンと小学生のような格好だ。
「こけるなよ」
そう言いながら、その背中を歩いて追いかける。
屋台の群に近づくにつれて、ソースの香りが漂ってきた。
射的や、金魚すくいなんかの定番の屋台も見える。
「サムライマスター、あれ、あれは何デス?」
カレンが俺の腕を掴んで、屋台を指さす。
「? ああ、くじ屋さんだな。ひもを引っ張って、その景品がもらえるんだよ」
「やるデス! 最新家電を、ゲットデス」
カレンは俺の腕を掴んだまま、屋台の方に進んでいく。
どうせ当たらないけど、楽しそうだからやらせるか……
「らっしゃい。500円だよ」
「さ、どれをいきましょう……これデス」
お金を渡してカレンは少し悩んで、手前の紐を選ぶ。
「な、バカな……」
ハゲた店員さんが、そう声を漏らす。
「当たるもんなんだな……」
カレンが引いたのは、最新のゲーム機だった。
「やりましたよ、サムライマスター」
カレンは嬉しそうにはしゃぐ。
「ほら、おめでとう」
おじさんは死んだ目で、ゲーム機の箱を俺に渡してくれた。
「あ、どうも。カレンおめでとう」
「はい、ラッキーデス」
早いとこ移動しよう。
なんか怖い人が来ても嫌だし……
そんな事を思っていると、またカレンが腕を引っ張ってきた。
「サムライマスター、次はあれデス」
次にカレンが狙いを定めたのは、射的だ。
「よし、やるか」
「はい」
楽しそうなカレンと、屋台で遊んでいく。
一通り遊んだところで、焼きそばとたこ焼きを買って、少し離れた神社の境内に向かう。
ここは人も少なく、花火が見やすい穴場スポットだ。
「こんな場所、良く知ってましたデスね」
ベンチに腰掛けて、カレンがそう聞いてきた。
「ああ、去年来たんだよ。たまたまだけど」
隣に腰掛けて、そう返事をする。
「たまたまデスか?」
不思議そうにカレンが声を出す。
「たまたま、和花の下駄の緒が切れたんだ。それで目の前にあった、この神社で休んだんだよ」
去年の夏まつりの事を思いだしてそう説明する。
「そうなんデスか……サムライマスターは優しいデス」
何か言いたげだな……
「どうしたんだ? たこ焼き冷めるぞ?」
横に置いたたこ焼きを袋から取り出して、手渡す。
「はぁ、ダメデス。楽しまないとデス」
「どうしたんだよ?」
何かを覚悟したかのように、カレンはたこ焼きを受け取ってそう声を漏らす。
「何でもないデス。――これ、美味しいデス」
たこ焼きを頬張って、すぐに幸せそうな顔になった。
良かった、神社までつきあわせて疲れさせたなら悪いし。
「良かったな。焼きそばもうまいぞ」
俺は焼きそばを食べながらそう笑いかける。
「さ、サムライマスター。あ~んデス」
カレンがたこ焼きを箸でつかんで差し出す。
恋人だしいいよな?
「熱っ、はふぅ、うん。これも美味しいな」
「デスよね? 焼きそばも食べたいデス」
カレンがそう言ったので、俺もテレながらも焼きそばを箸でつかんで差し出す。
「はむっ。む、これもなかなかイケますデスね」
カレンは幸せそうに微笑む。
何だか、今まで恋愛をバカにしていたのが恥ずかしくなる。
こういうのを幸せっていうのかな?
「カレン」
「はい、何デスか」
カレンの方に顔を向けて、名前を呼ぶとカレンも俺の方を見てくれる。
「ありがと、好きになってくれて……」
「こちらこそ、ありがとうございますデス」
お互いに顔を近づけていく。
カレンは頬を赤くして、目を閉じる。
俺は静かにカレンの口を奪う。
遠くで花火が上がる音が、し始めた。
だけど俺の視界には、カレン可愛い顔しか映っていない。
花のような匂いが俺の鼻腔をくすぐる。
時折、漏れ聞こえるカレン声に口を離したくないと思ってしまう。
「……花火上がったな」
息が続かなくなったところで、口を離す。
「そうデスね……」
目をとろんとさせ、いっそ頬を赤くしたカレンの顔に、もっとキスがしたくなってしまう。
「樹君……」
後ろから聞こえた声に、我に返る。
「え? 和花? それに関沢さん……」
声の方を見ると、唖然とした顔の二人がいた。
「だ、旦那。なんかごめん、行こ、和花」
「う、うん。ごめん」
二人はいそいそと、去っていく。
「あ……」
呼び止めようにも声が出ない。
「見られちゃいましたね」
カレンが肩にもたれかかってきた。
「そうだな。まぁ、あきらめて花火見るか……」
「デスね」
俺は落ち着きを取り戻して、花火に集中する。
二人で夜空を彩る花火を楽しむ。
「来年も、見に来ましょうデス」
「気が早いな……もちろんだ。、絶対行こうな」
カレンの手を握って、そう返事をする。
お互いに手を握り合ったまま、花火が終わるまで空を見続けるのだった。
イチャイチャが書きたいんだ……もう少しだけお付き合い下さいです。
あきが来ないようには気をつけます。
十万文字書きたいんですよね笑
さて、次回もお待ちしてます。遊びに来てくれたら嬉しいです




