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地下室の秘密、カレンの秘密? 俺はやはり侵食されていた

地下に様子を見に行った、樹。はたして、無事に戻ることができるのか

 地下に降りると、ピンク色のネオン看板が飾られたドアがあった。


「ここに入ったのか……」


 不安が俺の足を重くさせる。


 絶対ヤバい店だよな……


 覚悟を決めて、ドアを開く。


 中は薄暗く、長椅子と店員が見えないようにされたカウンターが見える。


「へいらっしゃい。かわいい子、いるヨ。安いよ」


 カウンターから、片言の日本語が飛んできた。


「あ、さっき入った金髪の子って……」


 カウンターの前に行き、そう尋ねる。


「金髪? どの子か分からないヨ? 奥いくヨ」


 そう言われて壁の方を見ると、黒色のカーテンがされているのに気が付いた。


 そのカーテンの奥に進むと明かりがともっていて、パイプ椅子が一つ置かれていた。


 何でこんなところに椅子が……


 椅子の前に行き、視線をさまよわせると驚いてしまう。


 壁だと思っていた場所はガラスになっていて、その向こうに水着や下着姿の女性が座っていたのだ。


 不思議に思いながらも、カレンの姿を探す。


「カレン、おい、カレン」


 一番奥に不思議そうな顔で辺りを見ているカレンを見つけて、声を上げる。


「……」


 カレンからの返事がない。聞こえてないのか?


「お客さん、騒がないでヨ」


 入口の方から、注意された。


 急いでカウンターの前に行き――


「悪い、それどころじゃない」


 そう言って、カウンターを乗り越える。


「ちょっと、ダメヨ」


 制止を無視して、スタッフルームに入って行く。


「カレン、大丈夫か」


「ふぇ? サムライマスター? どうしたのデス?」


 視線を向けてくる女性たちの中から、カレンが俺の方に駆け寄ってきて、不思議そうに聞いてきた。


「どうしたじゃない! こんなところで何をしているんだ?」


「? それは内緒デス」


 まさか、いかがわしいバイトと承知で……


「とりあえず帰るぞ」


「おい、何をやっている!」


 カレンの手を掴んだところで、後ろから声をかけられる。


 振り向くと、カレンと歩いていた金髪の男が立っていた。


「えっと、この子の知合いなんですが、帰ります」


「おいおい、その子はうちの商品なんだよ! 持ち帰るなら、金を出せ」


 ポケットに手を入れて、凄んでくる。


「あ、店長デス。座ってるだけで、お金をくれるんデスよね?」


「ああ、後、お菓子食べたり、お話だな」


 怪しすぎだ。


「良いから帰るぞ!」


「サムライマスターも、バイトしていくデス」


 え~、カレンは本当に分からないのか?


「野郎は、およびじゃないんだよ」


 ですよね~。


「あのですね、この子は未成年なので、おとなしく帰らせていただけると……」


「そんなの関係あるか! 可愛けりゃ、いいんだよ。とりあえず、お前はつまみだしてやる」


 男が俺の側にやってくる。


「カレン。頼む、俺を信じて、店の外に行け。バイトならほかにいくらでもある」


「? 変なサムライマスターデス。まぁ、分かりましたデス。店長、私、帰るデス」


「おう、そうですかって、帰れると思うなよ。山田、絶対に外に出すな」


「あいヨ、店長」


 これは不味いな……


「この店、やっぱり変デス」


 ようやく気が付いてくれたか。


 先ほどから、椅子に座っていた女性たちが観客になったかのように黙ったまま視線を向けてくる。


「仕方ない! 見せてやるぜ! うぉぉぉぉぉっぉ」


「な、なんだ!」


 俺の雄たけびに男が怯んだすきにカレンの手を掴んで、走り出す。


「止めるヨ」


 山田が、道をふさいできた。


「カレン、行け!」


 カレンの手を離して、山田にタックルを仕掛ける。


「サムライマスター」


「良いから行くんだ!」


「分かったデス」


「逃がさないぜ!」


 金髪の男が、走ってきた。


「行かせないぜ! ダークフレームそうるバシュッ、バシュ」


 男に向かって、手を前後させる。


「何やってんだこいつ?」


「目が完全にいってるヨ」


 二人がポカンとした顔を浮かべた。


 今だ!


 その隙に、俺も外に向かって走り出す。


「あ、待て!」


 待つわけないだろぅぅぅぅぅ!!!


 自分でも驚く速さで、店の外に出るのだった。


 ・・・・・・・・・・


「あ、サムライマスターデス」


「樹! 大丈夫?」


「はぁ、はぁ、移動するぞ」


 追ってこないか冷や冷やなので、地元にいったん戻る。


 地元の駅に着いたところで、適当なファストフード店に入ってお茶を飲むことにした。


「それで何があったの?」


 不思議そうな芳に事情を説明する。


「そんな危ない店だったのデスね」


 カレンがドクペを飲みながら、そう声を出す。


「本当に知らなかったんだな。いいか、飯食って金をくれる普通のバイトはない!」


「おぉ、なんかカッコいいデス。分かりましたデス」


「そうだよ、秋篠さん。樹が来なかったら、危なかったんだよ?」


 何時もより真剣な声で、芳がカレンを注意する。


「うぅ、すみませんデス」


 カレンが頭を下げた。


「まあ、良いじゃないか、無事で済んだし。それより本当にあそこで何をしてたんだ?」


「……言いたくないデス」


 カレンがそっぽを向いてしまう。


 俺は、ため息をついてにゃんたグレープを飲む。


「もしかして、秋篠さんは樹の後を追いかけてきたのかな?」


 芳がそうカレンに聞く。


「……」


 肩をびくっとさせながら、カレンはジュースをストローで、ぶくぶくとさせる。


「安心してよ、樹はデートじゃなくて、僕と遊んでたんだ」


「でも、デート見たいでしたデス」


 本当につけてたのか……


「そうかな?」


 芳が、不思議そうに俺に聞いてきた。


「そうはならんだろ。てか、カレン。後をつけてたんだな」


「うぅ、ごめんなさいデス」


 俺の言葉に謝ってくる。


 偉く素直だな。


「いや、呆れるけど。怒ってはないぞ? 無事でよかった」


 俺はそう言って、カレンの頭を撫でる。


「はにゃぁ~」


 カレンが真っ赤になって、とろけた表情になった。


「樹は、樹だよね」


 芳はそう言って、何故か呆れた表情を向けてくる。


「どういう意味だ?」


 不思議に思って、そう聞く。


「いや、分からないならそれでいいよ」


 ますます謎が深まるのだった。




樹の中二病は健在です(笑)

怪しい店はそれぽく、書けてますかね? 資料が少ない(笑)今回は樹のカッコよさを見せるのとこの後の展開をつなげるための話です。当初は和花とお出かけ予定でした(裏話)

さて、次回予告無事に帰宅を果たした二人、あれ? 樹がしてた買い物って……


そんな話予定ですもちろんストックはないです(笑)


いいね! 感想おまちしてます。それではまた次回お会いしましょうです

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