休日を侵食 カレンとデート?②
カレンとデート? を始めた樹は、ゲームセンターによってから帰ることに……
「サムライマスター。プリをやってみたいデス」
ファストフード店を後にした俺達は、ゲームセンターへとやって来た。
早速、カレンがカーテンで仕切られた機体へと走っていく。
「はぁ、初めて入るな……」
何故かプリシールコーナーは、お一人様禁止の張り紙がされていて入ったためしがないのだ。
「どれがいいのでしょうかデス?」
そう言われてみてみると、どれも名前が違うようだった。
「俺も来たことないからな……」
目がデカくなる。動物さんもりもり、美肌……何なんだこれは。
「サムライマスターも、初めてなのデスね」
「カレンも来たことないのか?」
いがいだな、こういうの慣れてると思ってた。
「そうデスよ! 初体験デス」
どうしてそんなに生き生きしているんだ。
「まあ、好きなやつを選んだらどうだ? 分からんしな」
「そうデスね……あ、あのアニマルさんのが、良いデス」
そう言って指さしたのは、動物さんもりもりと書かれた機体だった。
「じゃあ、入ってみるか」
俺とカレンは機体のカーテンを押して、中に入って行く。
中は意外と広く、五人くらいは入れるつくりになっているようだ。
『お金を入れてね~』
アナウンスが鳴っている。
「どこに入れるんだ?」
「投入口が、見あたらないデス」
二人で、辺りを上がすも見当たらない。
「まさか、外なのか?」
「そんなバカなデス」
二人して顔を見合わせる。
「俺見てくるな……」
そう言って外に出ていく。
お、こんなところにあるのか……
丁度機械の背にあたる部分に、モニターの下に硬貨を入れる場所が付いていた。
五百円……高い。
クラスの女子がよく騒いでいるが、こんなにもするものなのか。
俺は驚きながらも財布から五百円硬貨をを取り出して、投入する。
戻ればいいんだよな?
駆け足で中に戻った。
「あ、サムライマスター。動きましたデス」
「おう、どうやるんだ?」
『好きなフレームを二つ選んでね』
「ガラを選ぶみたいデス。どれが良いデス?」
「普通の奴でいいんじゃないか?」
特に何も書いていない、黒縁を指さす。
「じゃ、それとこれにするデス」
カレンは流れるような速さで、黒縁とハートのフレームを選択した。
『それじゃぁ~にゃんこのポーズをしてみよ~』
「え? え?」
「こうでしょうかデス」
律儀に、カレンはポーズをとる。
『もっと近づいて、フレームからみきれるよ』
「こうか……」
仕方なく、カレンを抱き寄せた。
「はにゃ、さ、サムライマスター。」
顔を赤くして、見上げてくる。
その瞬間に、フラッシュがたかれた。
「あ~、まぁいいか」
硬直しているカレンを無視して、次へのボタンを押す。
「くっ、やってくれましたデスね。これならどうデス」
俺の腰に腕を回して、抱きついて胸を押し付けてきた。
「おい、やめろって」
「ふふふ、嬉しいんデスよね? だって、朝もくぎ付けだったデス」
気付かれていたのか……だが、カレンの方も恥ずかしいのか、顔から湯気が出そうなほど赤くなっている。
『次は、二人でハートを作りましょう』
スピーカーから、新たな指示が飛ぶ。
「ハート――って、こんなことをするのか……」
が年に映し出されたやり方に、唖然とする。
「こ、これよりはまだましですね。やりますデス」
俺から離れて、手を差し出してきた。
自分でやっといて、ましって……ヤバい、余計に恥ずかしくなってきた。
「こ、こうか?」
その手に手を合わせて、二人でハートをつくる。
『コングラチュレーション! 最高よ! 後は好きに落書きしてね』
どうやら撮影が終わったようだ。
落書きか、裏にあったモニターだな。
「行くか、カレン」
「あ、はい。サムライマスター」
二人でモニターの前に行き、カレンに落書きを任せることにする。
「こんなんでいいのか?」
出てきたシールを見て、そう聞く。
シールには日付と初プリと書かれているだけだった。
「はい、シール半分いただきますデス」
カレンは幸せそうな顔でシールを持って、備え付けのハサミで半分に切る。
「さ、もう少し遊んで帰るぞ」
照れくさくなったので、そう言って歩き出す。
「待ってくださいデス」
カレンはそう言って、俺の後ろについてきてくれるのだった。
・・・・・・・・・・
「お帰り、樹君。カレンちゃんも」
家に帰ると玄関で包丁を持った、和花が出迎えてくれた。
「お、おう。どうしたんだ和花?」
言葉にできない恐怖を感じて、言葉に詰まりながらそう返す。
別にやましいことはないはずなんだが……
「? 晩御飯作ってたんだけど、食べれるかな?」
「もちろんデス! 手を洗ってくるデス」
カレンは危険を察しているのかいないのか、足早に脱衣所に入って行く。
「ああ、ありがとう和花。手伝えることあるか?」
「ううん、大丈夫だよ。それより顔色悪いけど大丈夫?」
そう思うならその手の包丁は、置いてきてほしかったな。
「だ、大丈夫だぞ。俺も手を洗ってくるな」
俺は逃げるように脱衣所に入る。
「あ、サムライマスター。この状況ってヤバいデス?」
脱衣所に入るとカレンが声を落として、そう聞いてきた。
「やっぱそうだよな。遊びに誘わなかったくらいで、怒るとは思えないんだが……」
手を洗いながら、カレンにそう返事を返す。
「何でしょか……般若が見えた気がしたデス」
やはりカレンも、恐怖を感じていたようだ。
「とにかく、探りながら機嫌を取るか」
「そうデスね。ゲームセンターの事は内緒でお願いするデス」
「どうしてだ?」
どういうことだ? 訳が分からない。
「何でもデス。これだから、サムライマスターは……」
ため息をつかれてしまった。
「ねぇ、どうしたの?」
扉の向こうから、和花が声をかけてくる。
「何でもないぞ、もうくから」
これ以上は、作戦会議もできそうにない。俺はカレンと一緒にリビングに向かった。
(パンッパンッ)
ドアを開けると大きな破裂音がして、俺達に向かって紙吹雪が舞い落ちてくる。
「お帰り、カレンちゃん。いっ君」
何故かドアの向こうには冴子さんも立っていて、そう声をかけられた。
「え? え? 冴子さん?」
「にゃ、びっくりしたデス」
「よしよし、成功したね~」
「どういうことですか?」
気になった俺はそうたずねる。
「今日は、カレンちゃんの歓迎会をしたくってね。和花ちゃんにも手伝ってもらったの」
「うん。ご飯、色々用意したよ!」
和花の言葉にテーブルを見ると、から揚げ、ピザ、ソースのかかっていない? パスタが並べられていた。
「うわぁ、美味しそうなのデス」
カレンが嬉しそうにはしゃぐ。
「歓迎会ってどうして?」
「昨日はドタバタしてたし、ちゃんとしたくってね~」
「でも、仕事って言ってましたデスよ?」
カレンがテーブルの前に座って、そう疑問を投げかける。
「ああ、嘘、噓。二人がいないほうが都合がいいし」
ケタケタと笑いながら、冴子さんがそう返す。
「とりあえず座って、樹君」
「ああ、ありがと」
俺もカレンの横に座る。
「さぁ、和花ちゃんの手料理を食べよ~」
俺の向かいに冴子さんが座った。
「ふふ、お口に会えば嬉しいです」
和花もどこか嬉しそうに、お茶を運んでカレンの前に座る。
先ほどの怒ったような感じは、演技だったのか?
それにしても凄い気迫だったが……
「それではいただきますデス」
「「「いただきます」」」
冴子さんのドッキリ? カレンの歓迎会が始まった。
パスタにはチーズと胡椒で味がつけられて、とても美味しい。
ピザも生地から作ってくれたとのことで、かなりの手の込みようだと思った。
「なぁ、和花。さっき、怒ってなかったか?」
「え? 怒ってないよ? モヤっとはしてたけど……」
最後の方は聞き取れなかったけど、怒ってはないようだ。
「それは良かった。そう言えば、今日映画館に行ったんだけど、和花の見たがってたやつ公開してたぞ?」
「え? 覚えてたの?」
「? ああ、そう言えばこの話をしてたのって、カレンが来る前だっけ?」
「うん、そうだよ。見に行きたいな……」
俺の様子を窺うような様子で、和花がそう声を出す。
「関沢さんでも誘ってみたらどうだ? あびっ」
横腹と両足の脛に痛みを感じて、変な声を出してしまった。
「サムライマスター。アウトデス」
「いっ君、こんなに食べて、お礼できないのかな?」
「……」
「? お金を払えばいいのか?」
俺は周りの様子を見ながら、そう聞いてみる。
いっせいに、ため息をつかれてしまった。
「良いよ、もう……カレンちゃん、美味しい?」
「はい、メッサ美味しいデス」
「和花ちゃん絶対いい嫁になるね」
「そうですか? ふふ、ありがとうございます」
三人でガールズトーク? を始められる。
「本当にうまいよ」
「……ふーんだ」
あれ? なんか怒ってらっしゃる?
その後はほどほどに会話に相づちをうって、やり過ごすのだった。
おこんばんは 狸です。樹は鈍感。さて、次回はついに和花がヒロインです!
こういう書き方で書いてみましたがどうですかね? 感想くれると嬉しいな(笑)
少し本編が長くなってしまいましたが、書きたいことを全部書けたので後悔はないです(笑)すみません
こんな小説ですが、最後まで見ていただけると嬉しいです
鈍感主人公を落とすのはどっちだ!? さて、次回もお会いしましょうです! あ、来週は短編? 応募条件確認し直しますが、も予定してますのでよろしくお願いいたしますではまた次回もお会いしましょう




