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新たなピンチ 先生を侵食せよ

カレンと暮らしていることを知られた樹、どう切り抜ける!?

「なぁ、芳……昼休み、茶道部の部室の場所に来てくれないか?」


 朝、教室に着いた俺は芳にそう声をかけた。


 昨日の事で気まずくなるのも嫌だし、約束どうりちゃんと説明したいと思ったのだ。


「う、うん、分かった」


 芳は椅子に座ったまま、うつむいて返事を返してくれる。


 教室にいる一部の女子から、きいろい悲鳴が何故か上がった。


 ・・・・・・・・・・


「ようこそデス。日本伝統部へ」


 カレンが部室に行くと、笑顔で出迎えてくれる。


 カレンと和花には、事前に部室に来るようにお願いしていたのだ。


「さぁ、座ろうぜ」


 横に立つ芳に声をかけて、机の前に行く。


 俺はカレンの横に座り、芳は俺の向かいに座った。


「お待たせ、お茶いれたよ」


 少しして、部屋の隅から和花がお茶を入れて配膳してくれる。


「えっと、質問していいのかな?」


 沈黙が続くかと話題を用意していたが、必要なかったようだ。


「はい、どうぞデス。大和やまとさん」


「えっと、何時から樹と暮らしてるの? あ、芳でいいよ」


 芳とカレンの会話を、和花がいれた紅茶を飲みながら見守る。


「了解デス。えっと、転校してきた日デス」


「この事を、熊谷さんは知っていたの?」


「うん……割と早い段階から」


「で、樹は僕には黙ってたと」


 ムッとした顔で、俺も見てきた。


「いや、わざわざ言う事でもないだろ?」


「僕が言いふらすとでも?」


「そうじゃなくて、気まずくなりたくなかったから……」


 男に言って照れるのも変だと思うが、少し照れてしまう。


 俺の言葉に芳も何故か、頬を赤くしてうつむく。


「和花、これはイチャイチャを見せられてるんデスか?」


「そうだよね」


 二人はお茶を飲みながら、じッととした目で俺を見てくる。


「何、言ってんだお前ら」


「そうだよ! イチャイチャなんてそんな……」


 どうしてうれしそうなんだ? 芳よ。


「罰ゲームデスっと、いいたいのデスが他に質問はあるデスか?」


 カレンが机を叩いて、芳を見る。


「う~ん。まあ、聞きたいことはあるけど……それはプライベートの事だし、何より樹が変なことをしないって知ってるし。僕は樹と熊谷さんが嫌な思いをしてないなら、これ以上聞かないよ」


 ニコニコと、そう言ってくれた。


 芳、やっぱりメサっいいやつやん。


 芳の笑顔に泣きそうになる。


「「樹君・サムライマスターアウトデス」」


「え? おい、え?」


 いきなり立ち上がった二人に腕を抑えられて、衝立の方まで連れ去られていく。


 その後、例の腹切りショーをさせられたのだった。


 ・・・・・・・・・・


「昨日は面白かったよ、樹」


 翌日の昼休み、将棋部の部室で芳とご飯を食べていると昨日のことを思い出したのか、クスッと笑いながらそう言われる。


「面白くない。なんで、人生で二度も腹切りなんて、しなくちゃいけないんだ」


 俺は弁当箱の肉じゃがを箸でつまみながら、そう返す。


「フフ、僕は楽しかったけどね」


 芳は機嫌よさそうにメロンパンをちぎって、食べ進めていく。


「それは良かったよ」


 俺はそう言って、和花から分けてもらったキュウリの浅漬けをかじる。


 うまい! これはまた、つくり方を聞きたいな。


「ところで今日も部活って、あるの?」


「いや、分からん」


 俺は手を横に振りながら答える。


「アバウトだね。先生に怒られないの?」


「まあ、顧問が菖蒲先生だしな。大丈夫だろ」


「あ、樹。不味いかも……」


 樹が俺の後ろを見ながらそう言うので、恐る恐る振り向く。


「ほ~、何が大丈夫なんだ?」


 菖蒲先生が腕を組んで、俺を睨んでいた。


「げ、何でこんなところに……」


 つい、そう声を漏らしてしまう。


「カレンを探していてな。そしたら、神藤の姿が見えたから入ってきたんだが……何の話をしてるんだ?」


「えっと、部活の活動ってノルマとかないのかなって……」


 こわごわと様子を窺いながら、そう聞いてみる。


「ノルマ? そんなもん、適当にごまかせるさ。それよりもカレンはどこだ?」


 先生はとんでもないことを言いながら、部室内を見回す。


「ここにはいないですよ」


「そうか……大和が言うなら、間違いないな」


 どういう意味だよと、心でツッコミを入れる。


「カレンに何か用ですか?」


 用があるなら後で伝えられるので、そう聞く。


「家庭訪問の日程を決めたいんだが、何故か逃げるんだよな――」


 菖蒲先生はため息をつきながら、頭をかく。


 ヤバい、一難去ってまた一難だ。


「どうした二人とも? 顔色が悪いぞ?」


「何でもないですよ? だよね? 樹」


「お、おう。屁のっつぱりはいらんですよ」


「何だその自信のありそうな顔は……まあ、カレンがいたら連れてきてくれ」


 菖蒲先生はそう言って、部室から出ていく。


「どうするの?」


「どうしようか……」


 カレンと冴子さんに相談はしないとだよな……


 俺はまた、悩みを抱えるのだった。








芳~こういう同級生って、てっぱんですよね笑さて、書くことが楽しいのですが、コメントくれたら嬉しいなって(笑)早速かいな。さて、まじめな話、書き方を覚えて、書いて、書いてやってまいりましたが次のステップは読者様も鍵を握っているような気がするんですよね? まあ、感覚なんですが、これからも書きまくるので生暖かく見守ってもらえると嬉しいです。 私事ですが、夏は少し休みが増えるので、ツイッターやってる方はそちらも見てもらえると嬉しいですが、更新を増やそうと画策中です(笑)宣伝はそちらでしながらやってますのです。(宣伝二回目)物語なのですが、ダレないように楽しめるようにもっと進化させていきますのでよろしくお願いしますです! では、また次回お会いしましょうです

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