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プロローグ 彼の終わり

チョッパやで書きました。

誤字脱字諸々はあるものとして、見ていただけると助かります。


転移→転生する話ですが、転生するまでの話はダーク成分が多分に含まれます。ご注意ください。

 胸を貫く剣。やり遂げたと言わんばかりに嬉しそうな、クラスメイトの顔。

 いずれこうなるような気はしていた。


 頭が良いわけでもない、能力が高いわけでもない。一般人に毛が生えたような力しか得られなかった自分が、一国が行う謀に対抗できるはずもなかったのだ。

 だから覚悟はしていた。でも、心臓に剣を突き刺される痛みは、覚悟していても耐えられるものではない。

 痛いと叫ぶたびに、声にならずに呻くたびに、クラスメイトの多くが笑う。


 当然の報いだと、お前のことが気に食わなかったと、いなくなって清々すると。


 それらの言葉が心に届かないことで、多少の復讐になるだろうか。

 不敵な笑みでも見せれば、見返すことができるだろうか。


 だけれど口から出ていく音は、どうしても彼らを喜ばせてしまうらしい。

 痛いのだから、苦しいのだから、辛いのだから、怖いのだから、しょうがない。


 覚悟はしていても、死ぬというのは怖いのだ。

 痛みはとても激しいけれど、死は密かにやってくる。心の奥が冷たくなって、少しずつ自分がなくなっていく。


 助けてと叫んでも誰も近寄ってこず、怖いと叫んでも言葉にならない。


 薄れゆく意識の中で、最後に見えたのは金髪の美しい女性。

 初めて目にしたとき、召喚された全員がその美貌に目を奪われた彼女の顔が、邪悪に歪んだのを確認した時、


――どうしようもなく、消える心が満たされた。






◆◆◆◆◆◆◆◆






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本作が「第一回スターダストノベル大賞」で優秀賞を受賞し電子書籍化が決定しました。
最終第5巻が2023年9月7日より配信開始です。
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― 新着の感想 ―
[一言] TS&復讐は楽しみ。 普通の現代人なら人の胸を貫かれるところをみて喜んだりしないと思うんだけどどうなんだろう。洗脳系かな?
感想一覧
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