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3話
「さて…むっちゃんは勝手に動いてるんだろうし、俺たちも少し探ろうか?」
「そうですね。で、どうします?」
「図書館に戻って、新聞見て共通点が他にないか探ろうか。後は他の噂も拾えたらいいかな」
やる事を決めると、颯介と祐斗は図書館に入っていった。
学園祭中だから、司書の姿は少なく颯介も特に呼び止められる事なく入室した。
祐斗が調べ物をしていたであろうテーブルは、図書館の中でも1番奥でパソコンにも近いうえ他に人は居なかった。ここでなら、話もしやすそうだ。
「とりあえず、新聞に出てたやつはみんな集めたと思いますけど…出てないのは、パソコンで調べてあります」
颯介は、にっこりと笑った。
「何ですか?」
「いつの間にか、指示がなくてもすべき事を考えて、やれるようになったんだなって思って」
祐斗は少し恥ずかしそうに頬を赤らめて笑っただけだった。