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ドラゴンズ&ドラゴン  作者: H氏
始まりの大地編
14/39

俺、命を懸ける

 オークの軍団長が、「ウォォォォォ!!ヤレェェェェ!!」と叫んだ!


オーク達が、次から次へと橋を渡って来る!その数およそ二百体、ちょうど良い数字だ。


神殿騎士団の百人のシールドセージは、橋の出口を半円形に布陣して、魔物を引き付けるスキル、『モアアトラクト』を一斉に発動させた!


オークは吸い込まれるように、半円形に入って来る!


俺は、『メテオフォール』の詠唱を開始した!


神殿騎士団のハンターは、オークが円の中心に行くように、牽制の矢を放った!


シールドセージの『モアアトラクト』から、外れたオークは、神殿騎士団のファイターが速やかに処理をしていた!


そして、一分半、詠唱が終了すると、天が割れ、轟音とともに、真っ赤に燃えた七つの隕石が、オークに降り注いだ!


大地は爆発で振動し、業火と煙りが舞い上がった!


この『メテオフォール』で、三十体以上のオークが討伐できた、予想以上だ!


これなら、十回の詠唱で三百体のオークが討伐できる!


三十回の詠唱で九百体、いける!!



これは、神殿騎士団がプロだからだ、彼等の、過酷な訓練の成果である流れるような連係が、俺の力を、最大の効果が発揮できるように誘導していく!



 後は、作業だった、俺は只、詠唱を続け、神殿騎士団は、オークを俺のために集め続けた、マリーさんは、俺に『奪わせ魔矢』を放ち続けた。


オークが、橋を渡るのを躊躇するようになると、騎士団のソーサラーが、『ブラックヘイズ』の魔術で彼等を刺激して、再びオークが、橋を渡り始めるようにした。



オークの討伐が、三百体を越えると、皇帝ドルゾックは、こちらを気にするようになり、六百体を越えると、オークの軍団長を怒鳴り始めた!


オークの軍団長は慌てて、命令を追加した!


数千体のオーク達が、川に飛び込んで、泳いで渡り始めた!


やべぇ!俺は、詠唱回数を増やし、川を泳いでいるオークの上にも、『メテオフォール』を落とした!


しかし、水の抵抗のため、隕石の威力は半減し、一回の『メテオフォール』で討伐できるオークも、十体以下になってしまった。


生き残ったオーク達が岸に上がるところを、騎士団のファイターが処理に対応したが、数が多く、騎士団にも怪我人が出始めた!



 討伐数が、九百五十体を越えた時、レオは決断をした、

「レイ!これ以上は無理だ!フォマンセルに切り替えての、撤退戦だ!!」


「わかった!」


俺は、大杖をカードにしまい、マリーさんの剣と盾を取り出した。


「マリー、これ借りるぞ!」


言うと、オークの軍団に向かって、俺は走り出した!


「ご主人!!」、マリーが叫んだ!


レオとガルダリンが、俺の横を走る、


「バカ野郎、俺を置いて行くんじゃねぇ!」


ガルダリンが吼える!



ハイドル平原の北は、乱戦と化した!


数千体のオークが入り乱れ、巨大な斧が飛び交い、血飛沫が舞い上がった!!


何百体のオークがチリとかし、騎士団も、また一人、また一人と負傷し、戦線から離脱を始めた!



その様子を見た、皇帝ドルゾックは、満足そうに笑い、結界を早く破れと軍団長に指示を出した!


彼等は、『龍殺しの鉈』で、ゴブリンを殺すことを急ぎ始めた!


虐殺されたゴブリンは五千体以上!



「バギィィィィィィィィィィンンン!!!」


平原中に、結界が割れる音が響き渡った!


破壊された、結界は九枚、神殿を守る結界は、残すところあと一枚!


「グウァァァァォォォォォ!!!!」


皇帝は、平原中に響き渡る、勝ちどきをあげた!



俺は、ジョブをファイターに変え、使えるスキルは『一閃突き』それしか無い!


レオとガルダリンは、両側で、俺のオークの討伐を邪魔するオークを牽制しながら、


俺は、スキル『一閃突き』を発動しながら、オークの軍団の中を駆け巡った、一体、一体、もっと、もっと、早く、強く、


もっと多く!!!


マリーは、俺がスキルを使えば『奪わせ魔矢』を、傷つけば『癒し魔矢』を、毒に侵されれば『治し魔矢』を、走りながら、オークの攻撃を避けながら、俺に、打ち続けた!!!


百体のオークが同時に、ハイジャンプをし、巨大な斧を、天高く振り回し、そして打ち下ろす、レオが、ガルダリンが、それぞれ五十体のオークを打ち上げ!!


その隙間を、俺が、一体、一体とオークに止めを刺し続けた!!!


百体が、二百体に、二百体が、四百体に、そして、八百体のオークが襲いかかった時、俺達は分断された!



レオに五百体、ガルダリンに二百体、マリーに百体、オークの進撃は止まることを知らず、


レオが、ガルダリンが、マリーが叫ぶ、


俺の名を、



平原は、夕日で赤く染まり、



俺の体には、数百の斧が、全身は、血で赤く染め、立つことかなわず、大杖にすがり付きながら、意識を失なうことに、必至で抵抗していた、




生命力のバーは、レッドゾーンとなり、




マリーは、泣いていた、俺に近づこうと、俺に魔矢を打とうと、俺の名を叫びながら!



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