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ドラゴンズ&ドラゴン  作者: H氏
始まりの大地編
10/39

俺、真実を知る

冒険者が来ない、

俺とマリーさんは、すごく驚いた。


「来ないって、神殿が冒険者に金払わないからか?」


「馬鹿言え、神殿はこうゆう場合を想定して、潤沢に資金を蓄えている、礎だ!各地の礎が、反逆の冒険者に破壊されて、移動が出来ないんだ。」


あっ!トロ村の二人、あいつら仲間がいたの?


「ここ数年、バザーの価格が暴落して、冒険者の生活が困窮していた、」


「それに不満を持った一部の冒険者が、この困窮の原因が、実は神殿が裏で操作しているからだと思い、打倒神殿を旗印に、オークと金で手を結んだ!」


あの金、オークの金だったんだ、ついでに酒ももらったのかよ。


「それが事実なら、神殿が悪いのか?」


アースボルトはちょっと怒った。


「神殿は経済に介入しない!管轄は商業組合だ、一部の商人が、ゴブリンやオークから素材を大量に仕入れて、市場にながしていたらしい、だから、価格が暴落した。」


えぇ!奴ら経済戦争を仕掛けていたってこと、頭良くねぇ!


「こんな事を考えるのは、ボボリック洞窟にいる、ゴブリンの王、ガルスタンに違いない、奴は、頭が良く、鉱山も持っているから、金もある。」


アースボルトも関心している。


「しかし、アース、この近場にも数万の冒険者がいるんじゃないのか?」


「駄目だ、この周辺にいる冒険者は殆どが駆け出しだ、オークより弱い、組合として彼らを、死なすわけにはいかない。事情は神殿騎士団も同じだ。」


「じゃ、高位の冒険者は何処にいるんだ?」


「最近発見された、新大陸だ!そこから礎を使わないで戻って来るとしたら、一ヶ月以上は掛かる、ちなみに、礎は今、メルコダの錬金術師が修復に取りかかった、こちらも一ヶ月はかかる。」


「だから、今回の件は、組合として非介入を決めた、あくまでも神殿とオークの問題だ。」


アースボルトは、きっぱりと言った。


俺は、よしっ!と心の中で喝采をおくったが、隣のマリーさんは青い顔をしていた、


それに気がついたアースボルトは、マリーさんを安心させようと、


「大丈夫だ、オークの皇帝に対して組合は非介入を宣告してある、レイ、お前達がここから避難したとしても、組合からの罰則は無い、さっさと行け。」


「駄目だ、それでは駄目なんだ!」


マリーさんは静かに呟いた、ちょっと俺びっくり。


焦るマリーさんは、俺を急き立てて、神殿に向かった。


神殿は、警備の騎士以外は、やはり、人っ子一人いなかった。


奥の殿は、閉じて行けなかったので、俺達は前室の白龍様の像と向き合った。


『魔素・・・ササゲヨ』


えっ!また、聞こえたよ!


マリーは、俺の驚いた表情から、何かを察したのか、


「主殿、あなたは、やはり、白龍様の声が聞こえるのだな、御願いだから、白龍様の御指示に従ってくれないか、」


俺は、マリーさんに促され、カードを白龍様の像にかざした。


カードは光り、カードに蓄えられたゴブリンやサイクロプス、エイプの魔素は像の中に消えた。


『対価承認・・・回答』


なんだ、この一世代古いコンピューターのような対応は?


俺は考えた、この世界は何なんだ?


『構成要素・・・回答・・・霊子』


原子ではなく、霊子? 霊子とは?


『構成因子・・・回答・・・0・1』


0と1二進法か、霊子とは電子なのか?


『・・・肯定否定・・・』


肯定否定、そうでもあり、そうでもない、と言うことか?まるで禅問答だ!


俺の世界との関係は?


『・・・結合・・・』


結合、ネットワークか?


俺は、どうやってこの世界に来たんだ。


『対価支払・・・有機体・・・全E・・・変換・・・』


全E!俺の全てのエネルギー?・・・命が対価だったてことか?


『命・・・概念不理解?・・・』


変換とは何なんだ?


『変換・・・有機体E→霊子』


俺は、この世界に生まれ変わったのか?


向こうとの連絡は可能なのか?


『・・・限定可・・・結合』


ネットワークを利用するのか?


・・・なら電子なら、この霊子の世界で共存できるのか?


『限定可・・・対価要求・・・』


時間は、時間は関係するのか?


『・・・無・・・』


あの時間に、接続できれば、彼らが・・・


可能なのか?


『限定可・・・対価要求・・・』


では、その対価とは、


『・・・オーク・・・1000・・・魔素』


えっ!・・・オークの1000体の討伐!


それは、俺だけの数字?


『・・・肯定・・ビショップ可・・・』


マリーさんがいても、それ、殆ど無理ゲーじゃなぃ? 時間無いしさぁ。


『・・・終了・・・』


俺と白龍様の会話は、終わった。


ふと見ると、マリーさんが心配そうに、こちらを見ていた。


「主殿、白龍様はなんと?私達を、私達をお救いなる掲示を、頂けたのですか!!」


マリーさんが、俺にしがみつきながら、必至な形相で聞いてきた、俺、凄くびっくり!


「マリーさん、気持ちはわかるけど、今回は、アースボルトが言ったように、神殿とオークの問題、一時的に御神体をオークに捕られても一ヶ月後には、高位の冒険者達が奪還する、神殿もそう考えると思うけどなぁ。」


「それでは、駄目なんだ!!!」


マリーさんの叫びが、神殿中に木霊した!


「マリーさん、」


「すまない、主殿、・・・私達には、主殿に話していない秘密がある、これは、王族と神殿の元老院だけの秘密なんだ!」


秘密ですか?


「主殿は、エルフ族の遺跡を知っているか、」


「ドゥナン深林層にある、ディア・ドゥナン?」


「ディア・ドゥナンは、一部だ、その他にもたくさんある、ラストニアにはエルフの遺跡が溢れている、それは、かってラストニアの支配者が、エルフの一族だったからだ、そして人族は彼らの従者だった。」


そうだ、美しいエルフの遺跡は、D &Dの売りだったが、出てくるエルフのNPC は二人ぐらいで、他は一切出て来ないミステリアスな設定だった。


マリーは言葉を続けた、


「白龍様の加護は当然、エルフ族に与えられていた、だが、ある日、魔物に王が現れ、その魔王はエルフ族から白龍様を奪った!・・・白龍様の加護を失ったエルフ族は・・・滅んだ!!」


「滅んだ・・・?」、何故?


「加護を失った種族は、魔物に落ちる!


エルフ族は、魔物になった!!」


「魔物に・・・!」


「主殿!夜に現れる、スケルトン、アンテッド、皆、エルフ族の成れの果てなんだ!!」


「マリーさん、それって・・・!」


俺は、絶句した。


「なら、何故、人族は魔物にならなかったんだ?」俺は、マリーさんに聞いた。


マリーさんは、俺を凝視しながら、


「一つの言い伝えがある、『白き霊力の使い手』が、白龍様を魔王より取り戻し、人族に与えた!」


マリーさんは、方膝をついて、


「主殿、いや、『白き霊力の使い手、真なる龍力の目覚めし者、覚者』様、我ら人族を、お救いください!」


ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!


何、その中二病的な設定!それも俺?俺なの?


「マリーさん、それ勘違いだよ!俺、マリーさんより弱いし、下手だし、初心者だし、そうだ!それって神殿勇者ケイのことじゃねぇ?」、あわてて否定


「主殿、あなたはご理解してないが、あなたは、白き霊力に満ち溢れている!私達には感じるのです!」


えぇぇ!俺、なんかお漏らししている、みたいじゃないですか


「主殿、私は、あなたのビショップになって確信した、あなたは『白き霊力の使い手』、覚者だ!

何故なら、人族は一つのジョブしか就けないのに、あなたは九つのジョブを使う事が出来る!

それは覚者の証、どうか、私達、人族を救ってください!!」


えぇ!ジョブは一つなの、一つだけなの?知らなかったぁぁぁ!


俺ヤバクねぇ?どうするよぉ!


わっ!やめて!マリーさん、その綺麗な土下座!!


やべぇ、俺、詰んでねぇ!


これ、無理ゲーじゃなく、詰みゲーだった!!



 俺は、今、ハイドル平原を一望できる、神殿前の丘に体育座りをしている、うしろでは、マリーさんが相変わらず土下座している、端から見ると凄い放置プレー。


時刻は、夕方、ハイドル平原は赤く染まり美しかった。


この世界は、駆る者であるプレーヤー、駆られる者であるモンスターしかいない、ゲームのような世界だ。


もし、白龍がゲームメーカーなら、この事態はゲームでよくある、本編終了、裏モード突入とゆうわけだ。


プレーヤーはオーク、モンスターは人族。


だがこの世界の人は、ゲームのNPCではない、人は生きている、風を感じる自然はモニター越しの絵ではない、美しき自然は、この夕日は、そこに存在している。


俺は、そんなこの世界をどう思っているのだろうか?


俺は、この世界が気に入っている、いや好きになりかけている、まだ、エンディングを見たい訳じゃない、行って見たいところがたくさんある、結論はすでに出ていた。


セールスマンは、諦めてはいけない、トップセールスマンは、絶対諦めない!


そうゆうものだ。


俺は立ち上がった、


「覚、「マリーさん、それ禁止。」


俺は、マリーさんの唇に人差し指を当てて、


「出来るなら、ご主人様と呼んで欲しいなぁ。」


「ご、ごご主人様、・・・ですか?」


マリーさん、ちょっと照れてる。


マリーさん、メイド服、絶対似合うよなぁ、金髪だし、D &Dは、そうゆう遊び心が足りない!メイド服や執事服、あるといいよねぇ、って、まあいいか、さぁ行ってみようか、オーク、千体の討伐!

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