第6話 邪神様の企み
レイアウト設定、変更とかいろいろ試してます。
「わふわふ」
呼び出されたのは、ポメラニアンのけるちゃんだった。
頭が3つあるなんてことはない。
しっぽをふりふりしながら、つぶらな瞳で私をみている。
「何この子、かわいい!」
思わず、けるちゃんを抱きしめてしまった。
「…うさうさ~」
「…うさたんが、自分のときはそんな反応しなかったのにとちょっと拗ねてるのです」
白くてふさふさの毛、ぷにぷにの肉球。
うん、昔ペットが欲しかったんだけど、家の経済事情からあきらめたんだよね。
「この子連れて行っていいの?」
「けるちゃんは護衛なのです。うさたんのほうがずっと強いのですが、
うさたんはボクのともだちなのでいなくなると寂しいのでだめなのです。」
子犬と子うさぎ…どっちもどっちな気が、
子犬に戦わせるとか動物愛護団体からクレームが入るよね。
「あ、ところで、けるちゃんって何を食べるの?」
「けるちゃんってなにを食べるのですか?」
「わふぅ」
首をかしげながら子犬に話しかける幼女…見た目的には癒し系なんだろうか
「周りにある魔力を吸収するので食事は必要ないそうなのです、
でも牛乳が好きだそうなのです。」
「犬に牛乳ってお腹を壊すからだめなんじゃなかったっけ…?」
「くーん」
「犬じゃなくてケルベロスなので問題ないのです」
そういう問題なんだろうか。
「質問とかなければ休憩した後に送っちゃうのですよ」
休憩挟むんだ。
「結構力を使ったので休憩が欲しいのです」
「話してないのに返事が返ってくるけど、やっぱり心とか読んでるの?」
「ボクにかかれば人の心を読むことなどぞうさもないことなのです」
邪神様がえっへんと胸を張る。
ああ、やっぱりそうなんだ。
まあ、地球で話してたとき念話みたいな感じだったしね。
「うさうさ」
「わふわふ」
うさたんとけるちゃんがじゃれてる
うさたんが、俺のほうが先輩なんだぞ、
見たいな感じでぱしぱしとけるちゃんをたたくと
けるちゃんは、なにを生意気な、
という感じでぱしぱしと肉球パンチを繰り出している。
やっぱり小動物のふれあいっていいよね。
しばらくすると仲良くなったのか、みかんを分け合いはじめた。
そのうさたんの態度は、
べ、別に、けるちゃんのためにみかんの皮を剥いてあげたわけじゃないんだからね
といった態度に見える。
「うさたんって、つんでれさんなんだね」
「うさ!?」
って、何を言っているのだろう私は、いろいろあって疲れているのだろうか。
「そういえば、召喚陣を壊す件だけど、邪神様が直接行けばいいんじゃないかな?」
「え?めんど…ではなく、ボクが直接ちからをふるうわけにはいかないのです」
めんどうっていいかけたよね、絶対。
「ところで、邪神様って呼び方に変わっているのです、
気軽にえんちゃんでいいのですよ?」
「邪神様はお母さんを治してくれたから、その…」
なんかこう、そのときからえんちゃん、じゃなくて邪神様なんだよね
「やっぱり家族の病気が治るとうれしいものなのですか?」
「もちろんだよ、本当にありがとう、邪神様」
「…そうなのですか、それならしかたがないのです」
邪神様が心なしか、元気がなくなったような気がする、
やっぱりえんちゃんって呼んだほうがいいのだろうか。
「うさうさ~」
「ボクはだいじょうぶなのですよ、うさたん」
よくわからないけど、うさたんが邪神様を慰めているような気がする。
「それじゃそろそろ送っちゃうのですよー、
なにかあったらえんりょなくよぶのですよー」
そして私は、私のことを聖女と呼ぶ世界に再び行くことになった。
聖女と呼ばれるとかやっぱりはずかしいんだけど!
「くくく…あまいのですよ、
邪神であるこのボクが企みも何もなく手を貸してやるはずがないのです」
「うさ?」
「何を企んでいるのかって、決まっているのです。」
「うさうさ?」
「これだけ恩を売ったならきっと…ともだちになってくれるはずなのです!」
「うさー」
書いているうちに主人公の性格がどんどんおばかになっていく