第43話 閑話 一方その頃
週1更新もきつくなってきました。
毎日10時前帰宅だとなにもできない。
この場に光姫がいなかったことは運がよかったと思う
「ミツキ・アカネザカは邪神に魅入られし、偽りの聖女であることが判明した。
これは国王直々の命令書である
即刻、邪神の聖女を引き渡し、そして共に王都まで護送するのだ。」
光姫が偽の聖女扱いされているのだ、いったいどうして。
どうしてかは分からないけど、
今の光姫は邪神に魅入られてなんかいないはずだ。
そんな状態なら、あんなにお馬鹿なはずがない。
「どういうことだ、まずは説明をしてくれ
そもそもなぜミツキ様と共にいることのなかった、
王都でそのようなことが判明しているのだ?」
「ランスロット様、説明は道中にて行いましょう
今は時間がありません。
まずは邪神の聖女の確保が先にございます。
どうか、私のことを信用していただきたい。」
ランスロット様が部隊を率いてきた私の父、バランハルト・ヴォルスング公爵に説明を求める。
「バランハルト公爵のことは信用している、だが…」
「父上!我々は聖女様の起こす数々の奇跡を見てまいりました。
それを、いきなり偽りの聖女などといわれて、
納得できるとでもお思いですか!?」
お兄様もお父様に食って掛かる。
まあ、当然だろう、
「アイザックか、気持ちは理解できなくもない。
だが、これは事実なのだ。
このまま放置しておけば奴は世界を滅ぼすだろう。」
確かにフェルタニアの聖女は、世界を滅ぼそうとしていた。
だけど、光姫がそんなことをするとは思えない。
「がるる」
リンちゃんの腕に抱かれている、けるちゃんがやけに殺気立っている。
どうしたことだろう?
こんな、けるちゃんは見たことがない。
「問答をしている時間はありません、聖女を引き渡してくださいランスロット様」
「残念ながら聖女はここにはいない」
「なんですと!?」
「それよりバランハルトよ、お前…どこかおかしいぞ?」
ランスロット様が、私も感じていた疑問を口にする。
「いつものバランハルトなら、簡潔になにがあったか納得できる程度に説明を行うだろう?
なぜなら、このままだと我々が納得しないことを理解しているからだ。」
そうだ、いつものお父様なら、簡潔になにがあったのかを説明しているはずだ。
「お前は…誰だ?」
「誰と尋ねられても、バランハルト・ヴォルスングであるとしか答えれませぬが」
「私を見くびるな、貴様の体の内に溜められている瘴気に気がつかないとでも思っていたか?」
ランスロット様が剣を取り、お父様に切りかかる。
「皆の者、剣を取れ、こいつらは我らの仲間の姿をした敵である!」
ランスロット様の指令が飛び
いっせいに、皆が剣を取る。
その様子を見て、お父様…の偽者が口の端を歪める。
「くくく、なるほど、成長なさいましたな、ランスロット様。」
「何がおかしい?」
「いえいえ、確かに我々はあなた方の敵でしょう…
しかし、この体は、あなた方の仲間のものだ」
「なんだと…バランハルトはどうした?」
「ええ、我が内にて眠っていますよ」
お父様が剣を振るうと、ランスロット様が吹き飛ばされる。
「なるほど、お前が一番強そうだ」
黒衣の魔剣士レクイエムが黒い雷を纏いながらお父様に切りかかるが
簡単に止められ
「この力、確かに人間としては最高峰なのだろうな、だが、遅すぎる」
「ぐっ!?」
そして、お父様に一刀のもとに切り伏せられる。
「サンダーボルト!」
次はダグラス様が雷撃の魔法を放つが
「ふん」
お父様は片手で軽く止める。
「馬鹿な…防御魔法もなにも発動させずにかき消すじゃと!?」
「くだらんな、人間ごときの魔法になど、我が力を使うまでもない」
この言いよう…人間じゃない?
「がる!」
今度はけるちゃんが目にも留まらぬ速さで
お父様に向かって攻撃を繰り出すが
「きゃうん!?」
「なるほど、神獣などもいたか、だが我が敵ではない」
え?嘘?けるちゃんが吹き飛ばされた?
あんな見た目だけど、おそらく
いまのこの場にいるメンバーの中で一番強いはずだ。
それも、圧倒的に。
けるちゃんはすぐさま立ち上がり、
再度縦横無尽にお父様に襲い掛かっているようだ。
すでに私の目ではその姿を負う事は出来ないが
それでもお父様に傷一つつけることが出来ていないようだ。
「よくもけるちゃんを!」
リンちゃんが黒いオーラを出しながら元の姿に戻ろうとする。
「待て、リンドヴルムよ、お前に頼みがある」
「お兄様?」
お兄様がランスロット様を肩に担ぎ、こちらにつれてくる。
「ける様でさえ、あの父上の姿をしたものに勝てないのであれば
我々には成す術がない、ランスロット様と、ローズを連れて逃げてくれ」
「で、でも」
「頼む、お前にしか頼めないことなんだ」
お兄様がリンちゃんに頭を下げる。
お兄様はリンちゃんのことを信用していなかった。
そのお兄様がリンちゃんに頭を下げている。
「…わかった」
リンちゃんが元の巨大な竜の姿に戻り私とランスロット様を背に乗せる。
「お兄様は…?」
「私はこの場に残り、彼らに加勢する、後は任せたぞ!」
そう言いながら、お兄様は剣を取りお父様のもとへと向かっていく
「ふん…逃がすとでも思っていたか?」
お父様が私に向かって手を向け、魔力を込める。
まずい!?
「がう!!」
「馬鹿め、私の狙いは貴様だ!」
私達を守るように間に入ってきたけるちゃんに向かって魔法が放たれる
…はずだった。
「油断していたな!はあああああああ!!!」
血まみれとなった黒衣の魔剣士レクイエムが立ち上がり、
お父様の腕に魔剣で渾身の一撃を当てる。
だが、その腕は切れることはない。
少し、腕の向きをそらしたくらいだ。
だが、その隙をつき、けるちゃんが一撃をお父様に叩き込む。
「ぐあ!?」
「一矢は…報いさせてもらったぞ」
そしてレク様が自らの血の血溜りに倒れる姿が見え
私達は、その場を去った。
中二病の人、多少は活躍…できたのだろうか?




