第40話 魔将軍の誇り
久々に投稿できました。
新作書き溜めつつやると、書く時間がないorz
「ミツキお姉さまってすごく強かったんですね!」
誰だろう…私のことをきらきらした目で見てくるこの女の子は…?
ちょっと邪神様、人物紹介位してください!
『仕方がないのです、それじゃ、別人視点で
状況説明してあげるのです』
別人視点ってなに!?
-------------時は少し遡り、グラナキア視点--------------
「メイア様!?」
メイア様が突然倒れられた
いったい何があった?
メイア様には瘴気に晒されることがないように
常に浄化された魔石が備えられている。
だが、どうしたことか、メイア様用の全ての魔石が黒く変色していた。
瘴石病は瘴気にさらされることで、その症状の悪化が早まる。
魔石は瘴気を吸収することで黒く染まる
つまり、メイア様はなんらかの理由で瘴気にさらされたということだ
「お父様…苦しいよ…」
「大丈夫だメイア、私がついている!」
魔王様が必死に苦手なはずの回復魔法を唱えている。
苦手とは言っても、魔王様の使う回復魔法は、この国で一番だ。
なにせ元となる魔力量も、術の精度も他の者とは格が違う。
だが、メイア様の症状は一向によくなることはない。
魔王様でさえ、少し症状を和らげることが精一杯のようだ。
つまり、この国にメイア様を助けることが出来るものは存在しない。
「俺が…なんとかしてみせる…!」
「まて、グラナキア、どうするつもりだ?」
魔王様が俺に尋ねてくる。
「もう一度、フェルタニアの聖女をここへ連れてくることを試みます」
「…だめだよ、グラお兄ちゃん、今度こそ、死んじゃう…」
メイア様が俺を止めてくる。
聖女の拉致に失敗し魔王城に帰還したとき
俺は瀕死の状態だった、いまだに聖女の掛けた呪いは俺の体を蝕んでいる。
だが、そんなことはどうでもいい。
「俺は…死なない、絶対に生きて帰ってきて、そしてメイア様を助けてみせます。」
「グラナキアよ、私はここを動くことが出来ぬ…頼む、そして生きて帰ってくるのだ」
「畏まりました、必ずや、聖女をここへと連れてくることを我が誇りにかけて誓います」
そういい、俺はメイア様のいる部屋から外へと出る。
「メイア様はご無事なのか!?」
四天王のブラドグルズが俺に問いかけてくる。
「魔王様がついて居られるが、
予断を許さない状況だ、もう一度俺はフェルタニアへ行く」
「俺も行く、転移術なら俺も使用可能だ、1人より2人のほうが成功率が高いだろう」
ケルベロスの王たるブラドグルズもまた俺と同じようにシルフィア様に恩を持ち
それゆえに、魔王国に加わったという経歴を持つ。
シルフィア様が亡くなったとき、共に涙を流した仲だ。
メイア様のことも人一倍気にかけている。
戦いでも頼りになる奴だ
だが…
「だめだ、お前まで行くと、王都の守りはどうなる?
メイア様が何者に襲われたかも分からない状況だ。
守りの要たる、お前までいなくなるのはまずい」
ブラドグルズは通常、王都の守護についている。
こいつがいなくなることは、この不明点が多い状況ではまずい。
「だが、お前1人では…」
「俺を信用してくれ、例え地を這ってでも必ずこの任務は成し遂げる、必ずだ」
「…分かった…死ぬなよ、友よ」
誰も彼もが同じようなことを言ってくる。
「当然だ、俺の二つ名を忘れたか?
俺は不死身の魔将軍グラナキア、死にはしない」
フェルタニアに転移すると、聖女は意外と早く見つかった
運がいい…わずか半日で見つかるとは
見たところ、30人くらいの集団だ。
まだ体は不調だが、俺1人でも問題はない。
俺は、空中からその集団の前に降り立つ。
「な、魔族だと!?聖女様を狙ってきたか!」
ああ、その通りだ…だが俺では奴には勝てないことは理解している。
襲い掛かってくる雑兵をなぎ払っていると
「魔族か…多少は楽しめそうだな」
漆黒の魔剣を持つ男が俺の前に立ちはだかる。
こいつ…隙がない!?
すさまじい速さの剣戟が俺に襲い掛かる。
そして、思わず距離を取ると、漆黒の雷撃が襲い掛かってきた。
「ぐあ!?」
馬鹿な、この俺がダメージを!?
しかも、聖女の呪いでダメージが倍増している…
まずい、動きが鈍る…!?
「ふん、この程度か…つまらんな、トドメだ」
奴がトドメを刺そうと俺に剣を振るう。
トドメ?俺が死ぬ?俺が死ねばメイア様はどうなる?
…こんなところで、死ぬわけには行かねぇんだよ!
「なに!?俺の剣を止めるだと!?」
俺の右腕を犠牲に、奴の剣を止める。
「お前ごときに、この俺を殺せるものか!」
そして至近距離から魔光弾を連続で放つ。
奴は吹き飛び倒れた…だが
「…くくく、これほどとはな、いいだろう俺の全力を見せるとしよう」
ダメージは受けている、しかし、奴は立ちあがった。
そしてそれで十分だ、時間は稼げた。
「幻闇滅爆陣!」
俺の最強の技が完成した。
「な…この力は!?」
全力を見せるなら最初からするべきだったな
後から全力を出すなど、遅すぎる。
無数の黒き光弾が奴に降り注ぐ。
く…髄分と魔力を使わされた。
こいつを倒せば、残りは…
「ふぉふぉふぉ、ずいぶんと油断をしておったようじゃのう」
だが、俺の幻闇滅爆陣を障壁で防いだ者がいた…
人間族最強の魔術師ダグラス、こんな奴までいたのか!?
「余計なことを…といいたいところだが、助かった、礼を言う」
まずいな…この二人を同時に相手にするのはきついぞ
「あ、変な服の人なのです!」
そんな俺の前に聖女が現れた。
漆黒の髪に、黒いドレスの小さな少女…
ん?聖女ってこんなだったか?
もう少し年上だった気がするが…気のせいだろう。
聖女を前にすると、あの時の恐怖がよみがえる。
俺は、こいつには勝てない、ならばやるべきことなど唯一つだ。
「お願いします聖女様、どうかメイア様を、俺達の姫を助けてください!」
俺は魔族のプライドなどかなぐり捨て、
宿敵である人間に、聖女に土下座をして、懇願した。
中二病の人が勝てない件、いつか活躍してもらおう。




