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聖女様は貧乏性  作者: ぶらっくたいがー
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第19話 そうだ旅に出よう

ネタのストックが尽きました…

なんとか毎日1件更新くらいは頑張ろうと思います。

久しぶりに王様に呼ばれた。

毎日、運ばれてくる魔石を浄化するだけだったので飽きてきていたところだ。

私が出した水柱がようやく消えたので、落ち着いてきたらしい。

その節は、まことに申し訳ありませんでした。反省しています。

反省したから、いいよね?いいよね?


ところで最近崇められることが多くなってきた。

私のことを女神様と呼ぶ人もいる、

そんな、私がいくら綺麗だからって、女神だなんて…

…調子に乗りました、ごめんなさい、

聖女だけでもあれなのに、女神とか呼ばれて

もう、黒歴史にしかならないよ、これ。

はぁ…いったい、どうしよう。




「国内にあった魔石は聖女様のおかげでほとんどが浄化されました。

 魔石はおおよそ1年をかけて瘴気を吸収します。

 したがって、聖女様に浄化していただく魔石がしばらくの間ありません。」


王様に言われたのはそんな言葉だった。

あれ?ということは、もう、私いらない子?

つまり、首ってことですか?

そんな、私が首にされる理由なんて…

こっちの世界に来て数週間だけだけどいっぱいあるよ!

どうしよう!何が原因なのかも分からない。

お城を壊したこと?山を吹き飛ばしたこと?

水柱を出したこと?自演でごまかしてること?

それとも、厨房に忍び込んでのつまみ食い?

いったい、どれがばれた?


「ですので、聖女様には、直接、汚染された地へ向かっていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」


あ、首じゃなかった良かった。

私は安心したので、おとなしく黙って聞いていると。


「…確かに危険な内容になります。

 そのような地に向かわれることは、ためらわれるでしょう。

 しかし、魔石だけでは、汚染地域の拡大を遅らせるのが精一杯なのです。」


この話を受けたくないと誤解されてる?


「無論、護衛もつけ、騎士達にて道中の安全も確保をさせていただきます。聖女様に危険は及ぼしません。」

「分かりました、その話お受けします。」


まあ、外にも出てみたかったしね。


「自らの身を顧みず、あの危険な汚染された地に向かい民を助けようとするなど、聖女様はなんと勇気があるのか…」

「その身を危険に晒しながらも、我が国のために…女神様の現身という話は真実に違いない…」


何か周りからなにか話し声が聞こえてくる

え?まって、そんなに言われる位危険なの?

受けちゃったよ、どうしよう。


「そんなに、危険なのですか?」

「確かに、汚染された地には魔獣も現れるため、危険が伴います。

 ですので、護衛には我が国の精鋭をお付けし、最優先で聖女様を守らせていただきます。」


まあ、それならいいか。


「同行させるものは、我が息子であるランスロットを始め、ヴォルスング公爵が長男のアイザック…」


ヴォルスングって、ローズの家名だよね?お兄ちゃんかな?


「聖女様、あの時はまことに申し訳ありませんでした。」


王子のそばにいた人が突然私に謝ってくる。

あれ?この人誰だっけ。


「いえ、大丈夫ですよ、私は気にしていませんので。」


とりあえず、許しておく、誰だっけ、この人…

あ、思い出した。けるちゃんの肉球ぷにぷにぱんちでノックアウトされたすごく弱い人だ。


「改めまして、私はヴォルスング公爵が一子、アイザック・ヴォルスングと申します。

 この任務では私の命に代えてもあなたをお守りする所存であります。」


護衛…なんだよね?王子はともかく、このすごく弱い人が…?ないない。

でも、あれだよね、貴族の面子とかいう奴かな?一人くらい仕方が無いか。


「それから、他の者として、筆頭宮廷魔術師のダグラス殿にも同行をしていただきます。」


次の人は白いひげが特徴のおじいちゃんだった。

つばの大きいとんがり帽子をかぶっており、まるで映画に出てくる魔法使いのようだ。


「ふむ、ダグラスと申しますですじゃ、老骨ですが、よろしく頼みますぞ」

「はい、よろしくお願いします。えーと、ダグおじいちゃんって呼んでいいですか?」

「ほっほっほ、かまいませんぞ」


ダグおじいちゃんはとても優しそうなおじいちゃんだ。

私のおじいちゃんは、二人とも私が小さいときに亡くなってるんだよね。

でも、会いに行くたびにお小遣いを貰えて、可愛がってくれてた。

とても優しいおじいちゃん達で、大好きだった。

別にお小遣いがもらえたから好きだといっているわけではない。念のため。

そんなおじいちゃんにダグおじいちゃんの雰囲気がよく似ている。

なお、お小遣いを貰いたいとかそんなことを考えているわけではない。念のため。


「それから、最後に精鋭としてはこの者を同行させます。」

「…ふん」


そう言って、王様が紹介してきたのは、他の人とは違う異質な雰囲気を持った黒い髪の男性だった。

まず、全身が黒衣、片目に眼帯、もう一方の目の中には魔方陣が刻まれており、

背に背負った剣には、複雑な文様が描かれている。


私は思った、なにこの中二病の人。


「黒衣の魔剣士レクイエム殿、世界に数人しかいないSSランクの冒険者です」


うわー、名前までやばい、ホンモノさんだ…


「…はっ、ちまたで聖女様、女神様って呼ばれているから、

 どんな奴かと話くらいは聞いてやろうと、来てやったが

 この俺に、こんなつまらないガキのおも「がぅ!」ぐほぁ!?」


あ、なんかどこかで見たような光景が。

けるちゃんが、いつの間にか私の肩から降り、中二病の人に肉球ぷにぷにぱんちを繰り出している。

そして、中二病の人が倒れた。ぐったりしている。白目を剥いているし、気絶しているようだ。

だから、けるちゃんの肉球ぷにぷにぱんちが可愛いのは分かるけど、

けるちゃんの攻撃で気絶するとか、ひ弱すぎるよ、もう。

異世界だから、こんな格好をしているからには

実際に強いに違いないとか思ってたけど。

そんなことはなかった。ただの中二病の人だった。

きっと中二病をこじらせたせいで、まともに鍛錬とかしてないんだね。


「…」


あれ?なんかみんな沈黙してる。

ああ、けるちゃん。気絶している人の頭の上に乗って、ふみふみしちゃだめだから。

ほら、なんか気絶しているのに苦しんでるからね。

仕方が無いので、私はけるちゃんを抱き上げ、中二病の人にヒールをかける。

ペットのしでかしたことは飼い主の責任である。

私のヒールが効いたのか、中二病の人は目を覚ました。

彼を見下ろす形になっているのは仕方が無い。

いろいろとごまかすように私は彼に笑顔を向ける。


「ヒィ!?」


え?いや、ひぃ、ってなに?私の顔に何か付いているの?

女性の顔を見てひぃって失礼じゃないかな?

彼は突然奮えはじめ。


「お、お許しください、聖女様」


おい、さっきまでの中二病はどうした。

…もしかして、これが素なのかな?

中二病ロールプレイをするのは私に失礼だと思ったから謝ってきたのかな?

別に、私に害がない限り、そんなに気にしないよ。

彼は倒れているので、私はひざを折りつつ、

彼の目を見ながら、気にしていないよというつもりで、笑顔になり、

いつものくだけた口調でもなく、丁寧な口調を心がけ、

出来る限り優しそうな声を出しながらいった。


「謝らなくとも、私は先ほどまでの態度のままでも一向に構いませんよ?」


中二病ロールプレイ、いいじゃないか、悠里もそういうの好きだったし、受け入れてあげよう。

しかし、そんな私の気持ちとは裏腹に彼の震えが増した。いったい私にどうしろってんだ。


若干嫌気が差してきたけど、仕事なんだからしょうがない。我慢しよう。


「あの、ところで、最後といいましたが、行く人はこれだけじゃないですよね?」


王子もいるし、もっと多くの護衛がついてくるはずだよね?


「ええ、その他にもあわせて30名ほどを護衛及び身の回りのお世話役としてつけさせていただきます。」


ちょっと呆けていた王様が我を取り戻して答えてくれる。

30人かあ、多いのかな?少ないのかな?

判断に困るくらいの人数。


「少ないですが、多くの地を迅速に回っていただきたいことから

 身軽に動ける人数に絞らせていただきたく…」


少ないのか、まあ、1000人とかだと大変だよね


あ、そうだ、道中話し相手がいないと寂しいし

ローズは来るのかな?


「ところで、その同行者の中にローズは含まれていますか?」

「ローズティアラですか、確かに聖女様とは懇意にされているご様子ですが

 彼女の同行をお望みでしょうか?」

「はい、いてくれるとうれしいです」


旅に出るのに、友達がいないとね。

決して、私は友達が少ないわけじゃない、

こっちの世界では友達が少ないだけだ。


「ふむ、ローズティアラよ、危険ではあるが聖女様へのご同行を頼めるか?」

「はい、お受けいたします、アーサー様」

「な、お待ちください、ローズを連れて行くなど、それは…」


ローズのお兄ちゃんが止めてくる。

危ないっていうし、やっぱり妹が心配なのかな?


「お兄様、私の同行に不満がおありでしょうか?」

「あるに決まっているだろう、お前は…」

「?」

「いや、なんでもない、陛下が決められたことだ、私が口を挟めるものではない…か」


ローズのお兄ちゃんは王子のほうをちらりと見る。

王子はその様子を見て苦笑していた。


「ローズ、よろしくね。」

「ええ、光姫、よろしくね。」

やっぱり旅は友達と一緒じゃないとね。

道中で一緒にお風呂入ったり、一緒に寝たりして、親睦を深めるんだ。





そして、出発の当日となった。

って、何だこのパレード。


「「「「聖女様万歳、女神様万歳、アーサー王万歳、フェルタニア王国万歳!!!!」」」」


私達の見送りは盛大にパレードで行われることになっていた。

私は開いた馬車に乗り、穏やかに微笑みながら集まってきた人に手を振り返す。

ローズにきつく言われました。微笑みながら手を振り返せ、絶対に他には何もするなと。

だから私はそれしかしません。だって、ローズが怖いもの。

パレードなんだよ、花火とかあげたくなるよね?空に向かってなら魔法でホログラムとかだしてもいいよね?

でも、ローズに止められます。ひどい。

こうして、私の旅は平穏無事に始まったのであった。

聖女様は副音声を取得した!けるちゃんの攻撃は基本的に精神ダメージで肉体ダメージはありません。

平穏無事に始まる旅って、意外と珍しい気がします。

なお、中二病の人の主人公への初期評価はすごく正しいです。

だって主人公、今の性格はただのお馬鹿な子だもの。

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