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【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんな○○がいたら

【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんな紳士に弱い消防隊員がいたら

【 肴を持ち歩いても紳士は紳士】



火災発生! 火災発生!

サイレンを響かせ消防車が署を飛び出した。

職務に忠実な隊員たちを乗せ、一路現場へ。

アドレナリンが薄っすら湧き、緊張の空気が支配していた。


ところが前触れもなく急ブレーキ!

助手席の隊長が部下のドライバーを問い詰めた。


「一体どうした、なぜここで止まるんだ?」


部下はドア開けて下車した。

そこにいたのは西洋風ハットをかぶった老紳士。手を挙げて柔らかい眼差しでこちらを眺めていた。部下隊員はさ、どうぞ、と丁寧に運転席に乗せてしまった。


「どうしてお前はいつも紳士に弱いんだ⁈」


そんなことないっス、と小声で漏らしながら消防車は現場へ向かった。

イライラする隊長と頬を赤らめながらチラチラ眺める部下隊員に挟まれ、紳士は杖にもたれ悠然と消防車に揺られていた。

紳士は懐からおごそかに包みを取り出した。それは肴の切り身。優しい眼差しで部下隊員を見つめた。


「あ、あの、醤油ありますから」

「出さなくていい! お前、本当は紳士じゃねえーだろ!」






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