人間採点
シュールな会話文を目指してみました^^
「ねぇ、私って間違いなのかなぁ?」
「は?なんの話?」
「なんかさ、何かが決定的に間違ってる気がするんだよね。」
「そりゃまた漠然とした。」
「たとえばさ、私の顔って、合ってる?」
「"合う”の基準がわかんないんだけど。」
「一般的にだよ。」
「うーん、とりあえずパーツは足りてるし、合ってるんじゃない?」
「じゃぁ、片目が無い人は間違ってるわけ?」
「いやぁ、間違ってないな。」
「でしょ?」
「そんなしたり顔されても。そもそも人に正解も不正解もないって。」
「じゃあ何で幸せな人と不幸せな人がいるのよ。」
「えー、それぞれの生き方じゃん?」
「違うわ。容姿は生まれついての資本でしょ。その差は人生に影響するに決まってる。」
「はぁ。てかさっきから何なの?ちょっと鬱陶しいよ」
「だからね、私たちは間違いなわけよ。」
「たちって何。俺も間違いなの?」
「あたしが間違いであんたが正解なわけないでしょ。」
「納得いかないけど。で、だから何なの?」
「うん。一緒に死のう?」
「嫌だよ、お前一人で勝手に死ねよ。」
「やーだー。一緒じゃなきゃやだぁ。」
「しょうがねぇな。ほらこっち来い。」
「だぁいすき!」
「ばか、ほら目閉じてろ」
「あたし怖くないよぅ。」
「いくぞ。」
「ん、ちゃんと追いかけてよね?」
「わぁかったよ。せーの、」
横たわる彼女、血まみれ。
ごめんね。「間違い」な俺は嘘つきなんだ。