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プロローグ2
――気が付けば、何か固い物の中にいた。
その固い物の中は、卵なのだそうだ(急に頭の中に流れ込んできた)。
しかし、それ以外何も思い浮かばない。
固い物に拳を打ち付ける(あくまで本能的な動きだ)。
ヒビが入る。
そのまま割り続ける。
パキッ、ピキッ、ガラガラ......
眩しい。
そして急に視界と思考がクリーンになる。
上からのぞき込んでいたのは、正しく竜だった。
「ついに生まれたわっ!」
「ヤッターッ‼」
そんな会話が頭の上から流れ込んでくる。
その顔をじ――――――――――――――っと見ていると、急に文字が浮かび上がってきた。
なんて書いてあるんだろう。僕の知らないコトバだ。
しかし、ふいに強烈な睡魔が襲ってきて、とても起きていられなくなった。