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フエンリル傭兵団

やがて林道の先にある、緩やかな下り道の入口に着くと、七人位のグループが道のはずれで休憩していた。


と言ってもそのうち五人は寝ているようだけど………


「こんにちは~♪」


と思ったら真っ先にミリが話しかけていた。早いわよ!!。


「私たち、これから魔法試験受けに行くのですけど、もしよろしければ、王都まで一緒にどうです?」


それに遅れずフェミ姉も聞いてみた。すると、リーダ−っぽくて、いかにも剣士って感じに見えるカッコイイ人がそれに答えてくれた。


「へ~、君達魔力試験行くんだ、そうかもうそんな時期なんだね~」


すると、隣に座っていたグレーの髪をして、魅惑の瞳で妖艶な雰囲気を漂わせているひともこちらを見る。

とっても露出度の高そうな服に、ベール?を羽織っただけのお姉さんが答えてくれた。


「私たちも五年位前かな~、魔法試験受けたのよ。

まあ〜誰かさんは、魔法適性魔法ランク共にDランクで最低だったけどね☆」


クスクスと笑いながらそう言うと、剣士のお兄さんが両腕をブンブン振って抗議する。


「俺には剣の才能が人一倍あったみたいだからいいんだよ!」


そうして、プーとふてくされてるお兄さんを横目に、サラッと流しながらお姉さんが答える。


「ふふ そうね~、それで私たちはこれから王国の依頼をしに行くのよ、まあ二、三日くらいで終りそうな依頼だけどね~」


するとミリの耳がビクンと動き、顔色がガラリと変わり


「え!!!?王国の依頼を受けているって、ひょっとして、もしかして、もしかして、『フェンリル傭兵団』の方ですか?」


とミリがお姉さんにグイグイと凄い勢いで詰め寄って聞くと


「ええ そうよ、よく分かったわね、今目印になるもの何も着けてないのに…」


ミリのもの凄い勢いに、飲まれつつもそう返す。


「王国から依頼を受けるなんて五つ星称号者位だし、

それだけ凄いのはフェンリルと銀狐だけで、更に言えばメンバーが七人なのはフェンリルだけですから☆」


「ミリ………凄~~く詳しいね…」


私がなかば呆れながら聞くと


「任して頂戴~♪あたしフェンリルの大ファンだから☆」


ん~って、いやいや誉めたわけじゃないのだけどね~~、すると、お姉さんがにっこり笑って


「ありがとう、そしたらメンバーのみんなの名前も分かっているわね?、私がシャンスティで、この魔法適性ゼロのロイラック……………………」


わぁ~い…意味深な間……


「んで、後ろで爆睡してる五人は

槍使いのタンファ

女剣士のカーラ

重戦士のグロッカー

弓使いのユーゼス

魔法使いのテンジャル


かなりの変人揃いよ♪、普通の人は私だけなんだよね~」


あは…、ロイラックさんって凄いいじられキャラなのね…。

あとそのメンバーの中にいるシャンスティさんも十分……、まあそこは深く考えないようにしようか。

そこに間髪入れずにミリが反応する。


「はい!もちろん分かってますよ」


ん?いった途端急に考え込んじゃった、???ミリが珍しく真剣な顔してる…。十秒ほどすると顔を上げ意思を固めた顔をする。


「それで一つお願いがあるのですが…いいですか?」


シャンスティさんはきょとんとしながら


「いいわよ~何?」


「では言います…、あたしをフェンリルに入団させてください!!」


………………………

………………………

………………………


皆が暫し沈黙した、言われた直後はわたしもすぐに理解できなかった。


「え~~~~~~!?」

「エ――――!!!!」

「£◎∞∬※‡■ξ〓」

「………???…え~~」


一斉にみんなの声があたりに響き渡る


「って、みんな驚きすぎだよ~シャーリンもフェミ姉も…。」


「だって私達そんな話全く聞いてないわよ。」


わたしがそう言うと、フェミ姉もそれに同意するように、コクコクと頷づく


「まあ〜、各々の進路は本人が決めないと駄目だからな、でも仲間のみんなに秘密は良くないと思うぞ。」


ロイラックさんが諭すようにミリに言うと


「別に秘密にしていたわけではないのですが……。」


と若干バツが悪そうに顔を背ける


「そうか、ん~そうだな見たところ生粋の魔法使いのようだから……、ランクBの上級、又はそれ以上なら考えても良いぞ。」


「あらあら、そんな事勝手に言っていいの~?。」


シャンスティさんがコロコロ笑う


「別に良いんじゃないか?、ランクBの上級があれば十二分に心強いだろうしな、まあー最初は慣れないだろうがな。」


「言いたいのはそれじゃないんだけど…、そういう部分では言い出したら聞かないもんねー。」


やれやれみたいな表情してたと思ったら、こっち振り返り


「でもね、あなた達の間でちゃんと話し合うのよ、それとこの試験はあくまで今の力を見るものだからね、そこを良く考えるのよ。」


「そうだな、とりあえず俺達は今回の依頼が終ればしばらくアリスミールにいるから、もし会いたかったら、ギルドにでも言ってくれたらいいよ。

 なにせあそこは俺達の拠点みたいなものだからな、

それで連絡は通るよ。」


…ロイラックさん

何故岩に片足をのせて両手を腰に当てる変なポーズを…


一瞬吹き出しそうになったけど、でもそこはあえて言わずに


「はい、分かりました、まずは試験頑張ります。」


「うん頑張ってね~、あたしはとっ~~~ても試験退屈だったけどね~~。」


エヘヘとばかりに照れてるシャンスティさんは頭をポリポリかいていた


「さて、それでは二人ともそろそろ出発しようか、アリスミールの到着時間が遅くなっても困るしね。ではロイラックさんシャンスティさん失礼します。」


「はーいさようなら、また会いましょうね♪。」


シャンスティさんが、両手を振りながら見送ってくれた



「行ったね……、シャンはあの三人の魔力どう感じた?。」


「そうね…、まずはびっくりって所かしらね。

さっきはああ言ったけどもしかして、もしかするかも…。

しかもそれが三人ともだなんて…、軽くテンジャル抜かれているかも。


杖も道具も何もなかったから、ほんと大雑把にしか魔力見れなかったけど…、あの子達すごいわね。」


「ほほ~、シャンが言うのだからほぼ間違い無さそうなんだろうな。

あ…………、しまった名前聞くの忘れていた…。」


「あ~あたしも忘れていたね、


フェミちゃん

シャーリンちゃん

ミリちゃん

お互いをこんな感じで言っていたけどやっぱりみんなニックネームよね~」


「フェミちゃんはお姉さんっぽくしっかりとしている雰囲気だし。シャーリンちゃんは大人しいけど優しさが溢れているし。ミリちゃんは活発に元気一杯だったな。ああ~みんな可愛かったのに俺としたことが~」


がっくりと項垂れる姿を半ば呆れ顔で眺める、何を残念がっているのやら……


「心配しなくてもあの子達ならきっと大丈夫よ、また会えるわ、じゃーあたし達もそろそろ行こうか」


その声に気分を新たに立ち上がる


「そうだな

お~い徹夜組~ボチボチ行こうぜ」


やれやれ相変わらずね、仕方ないな~

 


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